「あいつら違法では?」法律違反から身を守るために~知らなかったでは済まされない~

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矢沙玖
矢沙玖

このブログは3日に1記事投稿でお届けします。

※著者は資格者ではありませんので、お読みいただいて効果を保証するものではございません。

突然ですが質問です。

特定の相手または会社等の組織から

「法的にアウトもしくはグレーな部分で困らされている」

といった経験はありませんか?

私は経験があります。

困難な時にやる事

そして困った挙句、後から考えれば正しい選択肢があったのに、リスク覚悟で妥協して間違った選択肢を受け入れて大損している経験はありませんか?

「そういう経験もして大人になっていくんだよ、社会人とはそういうもの」

これはただの諦めです。

「世間の都合の良いように身を犠牲にしなさい」を美徳のように言っているだけで、負けを美しく語っているだけです。

本当にやるべきは「情報収集をし戦う時は戦う」です。

要するに正しい折り合いを見つけるためにやるべき事を探す事が重要なんです。

できる大人や社会人は幸せな人生や生存のために知恵を使い、時には戦い、落としどころを見つけます。

私の例でいえば、自分の周辺だけで相談を終わらせ最悪ではないが最悪よりはまし、という選択肢を取り大損をして苦労しました。

これは、戦わなかったことによる負けで、美談として人に語るものではありません。

まず、なぜ「最悪よりはマシか・・」と視野が狭くなってしまうかを解説します。

視点が狭くなる理由

ストレスによるトンネリング効果

ストレスや困難な状況があると、脳はリソースを生存や緊急課題の解決に集中させる傾向があり「トンネリング効果」と呼ばれます。
これにより、他の選択肢や長期的な視点が見落とされやすくなります

【Kahneman, 2011】。

つまり、ストレスが高まると、トンネルの中を歩いているように視野が狭くなり、目の前だけ集中してしまう事を指します。

この現象に陥ると、狭い視野でしか見つかっていない選択肢を選びやすくなってしまうんです。

リスクを低く見積もる心理(正常性バイアス)

人は自分が置かれた状況を、現実よりも楽観的に見てしまう傾向があります。

これを正常性バイアスと呼びます。

具体的には「これは最悪ではないから大丈夫」「だろう」という考えで、本当のリスクを過小評価しがちです。

例えば「飢え死にするぐらいなら闇バイトをした方がいい」と考えてしまうのは、正常性バイアスの典型的な例です。筆者闇バイトをしたり検討したわけではありませんよ!

この心理が、より不利な選択肢を受け入れる原因になってしまいます。

現状維持の心理も影響

大きな変化を避け、今の状況をそのまま続けようとする心理も関わってきます。

例えば「家がなくなるよりマシ」という選択肢があって選んでしまった場合も、現状維持が影響していると言えます。

長期的な視点で見て不利でも、目の前の安心感を重視してしまうんです。

しかもトンネリング効果により、長期的に不利だという思考がなくなっており、それならなんとかなるだろう。という未来の予測を軽視しがちな心理まで働いてしまいます。

軽度な裏切りや嘘、浮気、不倫、脅されたからやってしまった行為等、どんな事においても説明がつく心理です。

さて、ここまで陥ってしまったら第三者に介入してもらう。などをし、正しい情報収集を行ってください。

適切な相談行動

メタ認知の活用

自分の思考や感情を客観的に見る事メタ認知といい、心理学的アプローチとしても有効です。

こうして視野を広げ、状況を冷静に分析することを狙うんです。

第三者相談をする事でメタ認知を高める事もでき、例えば「自分は今視野が狭くなっている」「よく考えたらこの選択肢も未来の自分が超こまるじゃないか!」と気付くきっかけにもなります。
総じて、他人に相談すれば自分だけでは気づけない視点を得ることができ、思い込みや偏った判断を防ぐ効果が期待できるんです。

ただし、耳障りの良い言葉しか言わなかったり、自分の味方だと感じない相手からの主張には、感謝を忘れてはいけませんが気を付けてください。

専門家への相談の心理的効果

自分や身内で考えてもわからない事は山ほどあります。

だからこそ、そこで決定せず専門家などのプロへの相談が有効的で、無料相談も数多くあります。

特に、法的な問題や具体的な手続きについて知る事ができれば、なおさら冷静になって今後の行動がわかるようになり、それが冒頭の戦う事に繋がります。

多くの人はこの、戦うを嫌がったり、めんどくさがったり、諦めて妥協し「そういう経験をして大人になる、それが社会人だ」と勝手に美徳化させてしまいます。

専門家がいかに大切なのか、実体験をお伝えします。

労働基準監督署へ相談した実体験

長い体験談になります。

私は会社勤めをしていながら転職活動をしていた時期があります。

その理由は、個人への負担が大きすぎたり、会社の責任を個人の責任に持ち込み賠償させようとする風潮があり、XX万円払えば許す。というものがあったからです。


次の会社からは無事に採用をもらい、1か月後に辞める旨を伝えたある日

慎重にやってたとはいえミスを起こし、会社の敷地に傷をつけてしまいました。

そこで会社から言い渡された内容は

「この傷を弁償するまで辞めさせません」
「見積もりがいつ出るかはわかりませんが50万円ぐらいします。辞めるなら給料全額差し押さえが条件です。」

これを聞いた瞬間、私の視野は狭くなりました。

「会社を辞めないと次の会社が・・」
「給料差し押さえられたら生活が・・」

そして最終的に私は損害を出した時はXX万円の支払いをすればOKの話に乗っかってしまいました。


後から調べたところ

会社を辞めさせない事や給料の差し押さえが違法であり、同意もないのに給料を天引きすることも違法だとわかりました。

すぐさま管轄の労働基準監督署に相談をしました。

結論からお伝えすると、電話なのに親身に聞いてもらえました。

ですが非常に残念なことに。

それ実は違法な脅しなんですが脅された段階で連絡をくれていれば違法という事で会社に是正を伝える事が出来たのに・・・」

とのこと。理由も法律も詳しく説明してくださいました。


この事から、自分が損害を出してしまったという心理があった事と、損害をだしたといえど退職をさせない事や給料差し押さえは違法だ。という知識がないまま選択をしたことが大失敗だったと言えます。


またその当時、それなりの期間良好な仲間関係が築けており、味方だと思って相談した相手はこう言っていました。

「壊したものを弁償するまでは残らないと、逃げる事が可能になるから退職は無理でしょ。それを無視して自分が辞めたいから辞めますは都合良すぎるし通らなくないか?」
「過去にやらかした人もちゃんと払ってたよ?仕事続けてたよ?」

無知故だとは思いますが、違法を助長してますね。完全に会社の味方です。迷惑行為とも言えます。

もう縁は切ってます。こんなような人が近くにいたら絶対に縁を切ってください。


これもあり私は当時、労働基準監督署へ相談しても対応まで時間がかかったら意味がない。と判断してしまい、すぐ辞めれるがリスクの高い方法を選んでしまったんです。

ですが今思えば早く専門家に頼るべきだったと思っています。

ChatGPTに状況を説明すると、会社側の違法性もきっちり示唆されていましたし、専門家への相談を。と回答も来ていたんです。

その結果、相談しても時間がかかっては困るから、すぐ辞めれるがリスクのある選択を私が勝手に判断し選んだ。ことになります。

トンネリング効果正常性バイアス、現状維持の心理が働いていて正常な判断ができない状態にあり、リスク管理が不適切に陥ったと言えます。

短期的な自己防衛は果たせたかもしれませんが、長期的には自己防衛になってなく、後悔して労働基準監督署へ相談した時点で間違った自己防衛手段といえますね。

もっと早く相談するべきでした。

まとめ

困っていたら、まず相談してください。

思うよりも親身になって聞いてくれる専門家の方々はたくさんいます。

無料で聞いてくれるところも多いです。

悪い口コミや評価が気になる事もありますが、きちんと情報の整理と証拠集めが出来ていれば、労働基準監督署に限らず、警察も、修理業者も、多くのプロの方が親身に聞いてくれます。もちろん全員ではなく、不誠実な人もいます。

人は困っていると、視野が狭くなる理由が科学的に出ていますからね。

「今時そんな悪い会社本当にあるの?」

あったからこそ私は、今時そんなおかしな会社はないだろう。と判断し、自分が間違っているのでは?と誤った選択をしてしまったんです。

「社会のネガティブな部分見せられたら世に出たくなくなるじゃないか!」

短期的目線では「申し訳ないです」と言いたいですが、この話を伏せたまま似たような被害が出て、結局社会から閉じこもっては意味がありません。

私が被害にあったからこそ、他でもまだこのような会社や組織、人がいると考えており、似た事態に遭遇した時に適切な対処ができるよう記事を書いています。

また、このような事態に巻き込まれないためにも、自分の選択は自分で情報収集をし選んでいただきたく、重要な決定を他人に委ねない環境にしてください。

さて、今回はここまでになります。

今年も残りわずかですが、良いお年をお過ごしください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

来年の記事でまたお会いしましょう。


参考文献

『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?』ダニエル・カーネマン

『思考停止』アマンダ・リプリー

『セルフ・コンパッション』クリスティン・ネフ

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