「集中できない」「すぐ疲れる」「考えると頭痛が・・」睡眠の質が悪いかもしれません。

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この記事のエビデンスレベルはです
この数字はAI(ChatGPT)による情報源の分析結果と著者の評価を基に設定しています。元となる参考文献は記事内に掲載しています。(ショートブログ除く)

突然ですが、睡眠不足や睡眠の質が悪いことによる不調のリストをご覧ください。

  • 記憶力の低下
  • イライラしやすく不安になりやすい
  • 疲れやすい
  • 疲れが取れていない
  • 寝起きがしんどい
  • 考えることを放棄したくなる
  • 集中力の低下
  • 創造性の低下

まだまだありますが、なじみのある悩みといえばこのあたりだと思います。

睡眠不足が記憶力、感情制御、集中力に及ぼす影響は多くの研究で示されています。

たとえば、ハーバード大学の研究によると、睡眠不足の学生は記憶テストの成績が平均で20%低下することが分かっています。
また、カリフォルニア大学バークレー校の研究では、睡眠不足の人は扁桃体の活動が60%増加し、感情的な反応が過剰になりやすいことが確認されました。

Stickgold, R. et al. (2001).
“Sleep, Learning, and Memory.” Nature Neuroscience.
Yoo, S. et al. (2007).
“The Human Emotional Brain without Sleep.” Current Biology.

では、ちゃんと寝る事にどんなメリットがあるかわかりますか?

睡眠には以下の役割があります。
  • 記憶の定着
  • 嫌な記憶の低減
  • 身体の疲労回復
  • 脳の疲労回復
  • 記憶の整頓

睡眠中、脳は記憶を整理し、不要な情報を削除します。

シカゴ大学の研究によると、ノンレム睡眠中に脳内のシナプスが整理され、必要な情報が強化されることが分かっています。
また、ハーバード大学の研究では、質の良い睡眠を取った人の方が学習内容の定着率が最大40%向上することが示されました。

Tononi, G., & Cirelli, C. (2003).
“Sleep and synaptic homeostasis.” Neuron.
Rasch, B., & Born, J. (2013).
“About sleep’s role in memory.” Physiological Reviews.

今回はその中でも脳の疲労回復について取り上げます。

睡眠がもたらす脳の回復の仕組み エビデンスレベル2

細かくお伝えすると、脳の前頭皮質だとか前頭前野前頭葉といった単語を使う必要がありますが、ここでは大まかにと括ります。

質の良い睡眠を重ねると、身体もですが脳も回復します。

反対に、質の悪い睡眠や睡眠不足を繰り返すと脳はダメージを蓄積します。

このダメージが増えすぎると感情の起伏が激しくなったり、集中力や記憶力が低下します。

睡眠不足が続くと、脳内にβアミロイドと呼ばれる老廃物が蓄積し、アルツハイマー病リスクを高める可能性があります。

また、2019年に科学雑誌『Science』に掲載された研究では、睡眠中に脳脊髄液が大量に流れ込み、老廃物を洗い流すことが確認されています。

Xie, L. et al. (2013).
“Sleep drives metabolite clearance from the adult brain.” Science.
Fultz, N. et al. (2019).
“Coupled electrophysiological, hemodynamic, and cerebrospinal fluid oscillations in human sleep.” Science.
睡眠による脳のダメージが原因にも拘らず、集中力や記憶力が落ちてきていることを自己否定したり、誰かに怒られたり指摘されるとどうなるでしょうか。

感情の起伏が激しくなりやすい状態でもあることから

  • 自己批判が加速
  • 時には攻撃性をもって反発
  • 自己攻撃の促進

このようなトラブルが起きかねません。

睡眠不足の状態では前頭前野の活動が低下し、感情のコントロールが困難になります。
実際に、睡眠不足の人は自己批判攻撃性が増す傾向があることが研究で示されています。

特に、慢性的な睡眠不足うつ症状を悪化させる要因の一つとされています。

Anderson, C. & Platten, C. R. (2011).
“Sleep deprivation lowers inhibition and enhances impulsivity.” Journal of Sleep Research.
Baglioni, C. et al. (2011).
“Insomnia as a predictor of depression.” Sleep Medicine Reviews.

まとめ

解決すべきは集中力や記憶力、感情の整頓を上手にする事ではありません。

睡眠の見直しです。

まずは寝る時間の固定寝る前の行動を見直してみましょう。

適切な睡眠時間の確保(7~9時間※子供や高齢者はまた異なる)を目指してみてください。

  • 「最強に面白い睡眠」(柳澤正史)
  • 「スタンフォード式最高の睡眠」(西野精治)
  • 「睡眠こそ最強の解決策である」(マシュー・ウォーカー)

これらの文献が非常に参考になります。
このように、世界では多くのデータや研究もありますから、誰かから聞くような

「7時間とか寝すぎ」
「5時間でもいけるよ」
「6時間寝ても動けないの?やばいね?」

こんな根拠も何もない言葉は真に受けないでください。
その瞬間は平気なだけです。そしてそれすらも個人差があります。

無知からくる言葉は時に暴力になります。

今回はここまでになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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