心の傷回復のためにまずは脳を。睡眠の質向上法~中級編~上

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この記事のエビデンスレベルはです
この数字はAI(ChatGPT)による情報源の分析結果と著者の評価を基に設定しており、元となる参考文献は記事内に掲載しています。

初級編はいかがでしたか?
今回では取り組み難易度が上がったものを紹介しますので「これならどうかな?」と思える項目を自由に選んでみてください。
少しずつでいいですよ。

睡眠薬の服用法は繰り返しになりますが、重要なのでご了承ください。

                  睡眠薬を服用する際の注意

※睡眠薬を使用する場合は、寝る1時間ほど前から服用します。
(効き始めには個人差がありますので、調整して構いません。)

睡眠薬を飲む1時間前までには食事を済ませてください。
        ↓
なぜ?→眠りにつく2時間前より後の食事は消化不良の可能性が高まるため。                       
        ↓      
どのように問題?→消化不良により睡眠の質が大幅に低下しやすくなります。          
        ↓
まじで?→具体的には、胃酸を感じて目が覚めたり、気持ち悪さで目が覚めたり、寝起きの気分が悪い等が起こります

私も当てはまる?→※2時間前というのは個人差があります。
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他に注意点は?

・食事の量や油などの量によっては、服用までもっと時間を空けてください。
・睡眠薬を服用すると、成分の影響で強い空腹感をおぼえることがあります。
食べ足りていないわけではないので、薬の影響だという意識をもってなんとか耐えてください。
・薬服用後に食べてしまうと、睡眠の質低下や、消化不良、逆流性食道炎に繋がります。

・空腹に耐えられない場合は、リンゴなどの果物や消化に良い食べ物にとどめ、水分もとってください。

なお、これら全て医師の指示がある場合はその通りにすることをお勧めします。

       日本睡眠学会のガイドラインや世界保健機関(WHO)の推奨

 睡眠の質向上法(取り組み難易度:中)エビデンスレベル2

睡眠に対する関心や、意識が少し向かないと実践はなかなか億劫だと思いませんか?
継続するにもそれなりに難易度がありますが、効果に期待ができるのが今回の内容になっています。

寝具の変更 

もちろんですが、寝具にとどまらず寝室まで意識して変更してしまうのが一番ですが、それは難易度がかなり高くなってしまいます。

具体的に、寝具の変更とはなにか?

あなたが「快適に眠れるなぁ」と考えるホテルの寝室はどんなものですか?

さぁ想像してください!

オレンジの光

分厚いカーテン

隣の人のいびきが聞こえない

ふかふかのマットレス

広々と使える敷布団またはベッド

気持ち良い掛け布団

歩き心地の良い絨毯

いっぱいありそうですね。

ではあなたが思い描いた項目の中で、実際に用意できそうなものはどれですか?

それを少しずつ叶えていくんです。

矢沙玖
矢沙玖

前回紹介した確証バイアス(自分の取った選択を正解だと思い込む性質)を使って、気持ちのいい買い物をすると、自己肯定感を高められつつ、本当に快適に眠れる空間に身を包む習慣を作っていく事もできますよ。

「寝具変えたってさぁ・・・結局は慣れたらどれも一緒じゃない?」

良いものに出会えば劇的に変わります。

寝具は睡眠の質に大きく影響することが最近の研究でもわかっています。

The Impact of Bedding Systems on Sleep Quality and Back Pain in Healthe Individuals(2020)
寝具が睡眠の質に与える影響を研究した論文

根拠も出たところで、さきほど私が挙げた中でも、手に入りやすく効果のあるものを紹介します。

暖色の光 

できれば、部屋のライトを白色からオレンジ色に変更できる機能のある電気にするのがおすすめです。

つまり、部屋の照明器具を変えてしまうんです。
起きている時間は白色の光、眠る時間が近づくにつれてオレンジ色にするのが効果的です。

科学的根拠をお伝えします。

白色の光には青色光の成分が多く含まれています。だからブルーライトと呼ばれるんですね。

ちなみにこの色の光は、昼間の太陽光に近い特性を持っています。

その一方、オレンジ色の光は色温度が低く、夕日のような暖かい色調です。

夕方や夜にオレンジ色の光を浴びることで、体内時計が夜だと認識し、メラトニンの分泌が促進され、自然に眠くなります。

つまり

夜にオレンジ色の明かりを使うことで、体が「夜が来た」と感じやすくなります。
その結果、メラトニン(睡眠ホルモン)が多く分泌され、自然に眠りやすくなるというわけです。
逆に白色の明かりを夜に使うと、体が「まだ昼間だ」勘違いしてしまい、眠りづらくなるんですね。

これにはびっくり。ブルーライトってなに?と言われて説明ができませんでしたからね・・・

分厚いカーテン 

こちらも、値段はしますが自分の判断で手に入れやすいです。

1級とか2級とか色々ありますが
1級で、遮音と遮熱を備えたカーテンが非常におすすめです。

矢沙玖
矢沙玖

実際に使ってみたことはありますでしょうか。
本当に部屋が暗くなります。
「隙間光のせいで明かりを感じる・・」ぐらいにまで暗くなりますよ。

カーテンの紹介は、いかにも宣伝って感じでなんか好かないのでしません!
何より、おすすめした性能のカーテンは高いですからね。

しかしカーテンによる遮光は大きいですよ。

睡眠パターンに大きくかかわっている事がわかっており、光を遮断するためにカーテンを使用することで、睡眠を整えられる事が示唆されています。

遮光環境と睡眠パターンの関係を研究した論文(2018)

自分に合うマットレス

これに関しては、こだわってしまうとなかなか巡り合えません。

ですがなかなか確証バイアスが効いてくれるので、セミダブルでも2万ぐらい見積もれば気に入ったものが見つかると思います。

しかも、しばらくの間眠るのが楽しみになりますよ。
予算6000円ぐらいからでも良い物は意外とありました。

特定の商品を紹介されるより、お店に行ったり、出歩くのが嫌いな方はショッピングサイトを眺めて選んでみる方がいいと思います。私はAmazonで楽しんで探せました。

確証バイアスに頼っちゃいましょう

自分に合う掛け布団

こちらはマットレスと比べて、値段はかなり抑えられます。

テレビでは、毛布の方がいい、だったり、綿がいい分厚いほうがいい重たいほうがいい、と色々言われていますが

前にお伝えした通り、正解がなく、個人差もあるのが事実です。
なので、あなたが心地好い印象を持っているものを選んでください。

ブルーライトの制限

いやほんとすみません、前の項目でネタバレしてしまいましたね。

先述した通り
白い光には青色の光が多く含まれているからブルーライトと呼ばれており、その光は昼間の太陽光と同じ色である。

そのため、体は「まだ昼間だ」と解釈し、眠気のホルモンであるメラトニンの生成が抑制されてしまうんでしたね。

テレビやパソコン、スマホなどの液晶からはブルーライトが出ており、それを見てしまうと、脳は「まだ昼間だ」と誤認してまだ寝ないようになってしまうんですね。

では、どれぐらい制限したらいいのか?

寝たいと思う1時間前にはブルーライトを遮断する事が推奨されています。
それにより、メラトニンの分泌が正常に行われ自然な眠気が訪れると言われています。

出来る限り、自分がスクリーンからの光を浴びる時間を決めてしまいましょう。
23時には寝たいとしたら、22時からはもうスクリーンの光を見ないようにするんです。
タイムロッキングボックスなんかを使ってもいいですね。それでも我慢できない人はタイムロッキングボックスを壊してしまうらしいですよ。

ブルーライトは体内時計を狂わせることが研究によりデータが出ており、これが睡眠負債に繋がる事がわかっています。

ブルーライトが体内時計に及ぼす影響についての詳細な研究(2013)

眠れないから・・とスクリーンを見ると余計に眠れなかったり、眠れても睡眠の質に影響するという事ですね。

「え?スマホ見ながら寝落ちするし気分良く寝れてるときあるけど・・・」

科学に絶対はありません。
そういう時があったり、そういう人もいますが、多くの費用や時間、人手を使った研究結果の上では、基本的には睡眠効果が落ちるというデータが出ているという事です。

タイムロッキングボックスとは

テレビのリモコンぐらいだったら簡単に収納できてしまう箱。
タイマーを設定する事ができて、決めた時間は絶対に開かないようにロックされる、いわゆる禁欲ボックスです。

スマホ専用のものもありましたが、ゲームのコントローラーや、マウス、テレビのリモコンなど、人によって色々あると思うので、色々入れられるタイプがいいのではないでしょうか。

おわりに

いかがでしたか?

一見簡単そうに思える項目ばかりですが、初期費用がかかったり、習慣にするのに苦労したりしますので、取り組みの難易度を(中)とさせていただきました。

ここまで意識して既に取り組んでいる方は、少しずつ眠れるようになってきているかもしれません。
本当に心の病に苦しんでいると、自分を満たすことが優先ですから、少し未来の自分を思いやった行動になかなか結びづらいですからね。

これは遅延割引という言葉を用いると説明しやすいのですが、難しくなりますのでいずれ!

次回は、同じ取り組み難易度のものを更に紹介していきます。

それでは今回はここまでになります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考文献

睡眠と光 – サーカディアンリズムとメラトニン

『睡眠負債』NHKスペシャル取材班

『ぐっすり眠れて目覚めが良くなる科学』西野精治

『睡眠の科学』枝川義邦

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