心の傷回復のためにまずは脳を。睡眠の質向上法~初級前編~

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この記事のエビデンスレベルはです
この数字はAI(ChatGPT)による情報源の分析結果と著者の評価を基に設定しており、元となる参考文献は記事内に掲載しています。

睡眠に関する興味をお持ちの皆さんを応援するため、3回に分けて睡眠の質向上法について科学的に正しい物を書いていきます。

初めは難易度が低い物を紹介しますので、取り組みやすい物を1つでいいので自由に選んでください。
よく言われている手法になるので、聞いたことがあるかもしれませんね。

「最近眠れないなぁ」睡眠不足をちょっとずつ改善するために効果的な簡単な事

の紹介がメインになります。
何か一つでも実践し、あなたのタイプにピッタリ当てはまれば、効果が現れ始め、眠れるようになります。

目次をご用意しましたので「お、なんだろうこれ」と思うところに飛んでくださって構いません。

なお、睡眠薬を持っていない方でもできるように、睡眠薬を用いる方法は今回省いています。

                  睡眠薬を服用する際の注意

※睡眠薬を使用する場合は、寝る1時間ほど前から服用します。
(効き始めには個人差がありますので、調整して構いません。)

睡眠薬を飲む1時間前までには食事を済ませてください。
        ↓
なぜ?→眠りにつく2時間前より後の食事は消化不良の可能性が高まるため。                       
        ↓      
どのように問題?→消化不良により睡眠の質が大幅に低下しやすくなります。          
        ↓
まじで?→具体的には、胃酸を感じて目が覚めたり、気持ち悪さで目が覚めたり、寝起きの気分が悪い等が起こります

私も当てはまる?→※2時間前というのは個人差があります。
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他に注意点は?

・食事の量や油などの量によっては、服用までもっと時間を空けてください。
・睡眠薬を服用すると、成分の影響で強い空腹感をおぼえることがあります。
食べ足りていないわけではないので、薬の影響だという意識をもってなんとか耐えてください。
・薬服用後に食べてしまうと、睡眠の質低下や、消化不良、逆流性食道炎に繋がります。

・空腹に耐えられない場合は、リンゴなどの果物や消化に良い食べ物にとどめ、水分もとってください。

なお、これら全て医師の指示がある場合はその通りにすることをお勧めします。

       日本睡眠学会のガイドラインや世界保健機関(WHO)の推奨

睡眠の質向上法(取り組み難易度:低)

既に取り組んでいる方も多いと思われる項目を今回は紹介します。

「え、それやってるけど改善されないよ?」

残念ですが、「睡眠には絶対にこれ!」というのは存在しないのが世界的な答えで、わかっていない事もまだまだあるんです。

睡眠に限らず、医学は全てにおいて確定という断言は不可能で、確率が非常に高いという表現までしかされません。保険でもなんでもなく0.1%でも例外があるからです。

よって、個人の経験やその周囲の事実だけで、断言に近い主張や、科学否定意見を根拠なくする人を信用するのは、個人の自由と発言の自由こそあれど危険です。周りにいませんか?

専門家の方々は「これは問題だ!」と行動を警告するだけでなくその対策として「これは科学的に効果があるよ」という物を数々残してくれています。


その中でも簡単な事を紹介していきます。

就寝前のリラックス エビデンスレベル3

寝る前のリラックスが、脳の興奮を鎮めてくれて、眠れる状態に移行しやすい事がわかっています。

リラックス法やホットミルクが睡眠に与える生理学的影響に関する研究。

軽いストレッチや深呼吸、温かい飲み物を飲むのがこれにあたります。

矢沙玖
矢沙玖

ちなみに私は、たまーーーーーーにホットミルクを飲むぐらいで、深呼吸もストレッチもやっていません。

無理に取り入れる必要はありませんが、これを習慣にすることで、後日お伝えするナイトルーティンの形成に大きく影響してきます。
結論、脳に「あ、これから眠るんだ」という合図が伝わるようになるんです。

「深呼吸が交感神経の活動を抑制し、睡眠の質を向上させる」とする研究

NCBI/『スタンフォード式 最高の睡眠』(西野精治

寝る時間の固定 エビデンスレベル2

「ああ・・・!0時に寝ようと思ってたのに30分もすぎてるじゃないか・・・!なんて自分はダメなんだ・・・・・」

こんなように思う必要は全くありません。むしろそんなストレスに思う必要はありません。

矢沙玖
矢沙玖

過去の私のように

  • 夜中3時ごろにだいたい眠るという習慣があるのに対し、5時や6時まで起きてたり
  • ひどいときは9時まで起きている、オールする。

なんていう事をしばしばやるのがまずいんです。

そんな時は、睡眠で困ってる自分に対し

Q.普段何時ごろに寝ますか?

Q.何時ごろに起きればすっきりしますか?

と聞かれたときに答えられるよう、自分の睡眠に関する理解を正確にしていくんです。

要するに自分が気持ちよく長く寝たうえで、すっきり起きられる時間帯を見つけるんです。
これは自分にしかわかりませんよ。

「え?自分は働いてるからそんなの探せないよ?」

むしろ、働いてて睡眠を犠牲にしてしまっているのなら、自分の命を大切にするためになおさらやっていただきたいんです。

仕事だから諦めるという事は、睡眠を、健康を諦めることになります。

働いていると起床時刻こそ固定されてしまいますが、眠りにつく時間を調整することはできます。
もしくは、後ほど紹介する室内の明るさや音の管理と組み合わせれば、働いていても睡眠を改善することはできるんです。ちなみに皮肉にも、私は社会復帰をして寝る時間が矯正されたことで睡眠の質が改善されました。悔しい。

体内時計と睡眠の研究成果からわかっています。

『睡眠の科学』柳沢正史

また、こちらも柳沢正史先生の言葉です。
睡眠に関する研究で数々の実績を残している博士です。

「眠る時間帯・・つまり朝型か夜型の話ですね。
これは年齢によって変わる事があるんです」

「僕らで言う子供のころは朝型が多く、それが成人前後から中年までは夜型に移行しやすく、また、高齢期になってくると朝方に移行しやすいという事がわかっていますよ」

柳沢正史

矢沙玖
矢沙玖

この言葉を
快適に眠れる時間が変わる事は普通なので、これまでの睡眠の認識を少し変えて、適した睡眠時間帯を探してみると、もしかしたら良い時間帯が見つかるかもしれません』と解釈しました。

温度管理 エビデンスレベル3

こちらは、金銭的抵抗がある人や、誰かと暮らしている方には難易度が跳ね上がります。
経済状況が全国的に苦しくなっている今、抵抗を覚える人がほとんどでしょう。私も例外ではありません。

寝る部屋の時間を18~22度にしてしまい、毛布などの温かい寝具を使います。
湿度も40-60%が良いとされています。

また、起きているときの室温もかなり大事になってきます。

矢沙玖
矢沙玖

私は寝る時間のみやってますが設定は異なり、夏場は25度前後冬場は17度前後です。

「夏より冬、冬より秋が眠りやすいな」と思ったことはありませんか?
「その環境を冷暖房で作ってしまい、電気代で睡眠の質を上げよう!」という事です。

ただ、理想すぎるので夏や冬にそんな事をすれば電気代の心配でストレスになり、それが睡眠の質に影響するかもしれません。

夏場はエアコンを少し低く設定しつつ、軽いブランケットや扇風機で空気を循環。
冬場は湯たんぽや電気毛布でも十分代用できますよ。

エアコンを低めに設定して、風で空気を循環させれば部屋全体を冷やせます。
この組み合わせなら、電気代を抑える助けになります。

もしエアコンや電気毛布を使うのが難しい場合、断熱カーテンや窓の遮熱フィルムを活用すると、夏も冬も室温の変動を抑えやすくなります。

自分に合った方法で、少しずつ快適な睡眠環境を整えるだけでもOKですよ!

室内の明るさ エビデンスレベル2

暗い環境では、メラトニンという睡眠ホルモンが分泌されます。
メラトニンは、体内時計に沿って眠気を誘ってくれますそのおかげで眠れるんです。

寝る時は部屋を真っ暗にしましょう!ということです。

矢沙玖
矢沙玖

私は積極的に取り組んでいます。
むしろ神経質なので少しの光があると気になって眠れません。

ここまでになると逆にストレスです・・・

なので、部屋の電気がつけっぱなしで寝落ちなんかがあった日には、睡眠の質がダダ下がりになってしまいます。

複数の高品質な観察研究やランダム化比較試験(RCT)の結果に基づき、明るさがメラトニン分泌や睡眠の質に与える影響は広く認められています。

メラトニン分泌の抑制
光がメラノプシンという網膜の受容体に作用すると、脳の松果体がメラトニン分泌を抑制します。このホルモンは眠気を誘発し、体内時計を調整する役割を果たします。

夜間に光を浴びるとメラトニン分泌が顕著に低下し、睡眠の質が悪化することが示されました。

Cajochen et al. (2005)

暗闇とリラックス効果
完全な暗闇は交感神経の活動を抑え、副交感神経を優位にするため、身体がリラックス状態に入りやすくなります。
これにより、深い睡眠が得られる可能性が高まります。

寝る前に明るい環境で過ごすと、睡眠潜時(眠りにつくまでの時間)が延びることが報告されています。

Gooley et al. (2011)

夜間に300ルクス以上の光を浴びると、メラトニン分泌が約50%抑制されるとするデータがあります。

(Brainard et al., 2001)。

夜間にメラトニンの分泌を維持するためには、部屋を暗く保つことが重要です。

例えば、暗い環境下での睡眠はノンレム睡眠の割合を増加させ、翌朝の覚醒感を向上させることが示されています。

(Gooley et al., 2011)

ただ、人によってはほんのりとした光があると落ち着いて眠れる、といった事もあるそうです。

一説では、大昔の人類は焚火を起こして外敵から守りながら眠っていたという話があり、その名残で、ほんのりとした明かりと焚火の音がリラックス効果を生んでいるのでは?という話もあります。

音の管理 エビデンスレベル1

こちらも私は徹底しています。

騒音は睡眠の質を低下させることがわかっています。
それもなんと、小さい音でも無意識のうちにストレスが起こるという事までわかっているんです。

ランダム化比較試験や大規模な観察研究のメタアナリシスに基づき、音の影響が睡眠の質を著しく低下させることは科学的に確立されています。

低音量でもストレスを引き起こす
騒音は、脳が「潜在的な脅威」として認識するため、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を引き起こし深い眠りを妨げます。

研究では、夜間の騒音レベルが35デシベルを超えると、睡眠の中断が顕著に増加することが報告されています。

Basner et al. (2014)

無意識レベルでの影響
音が小さくても睡眠中の脳波に影響を与え、睡眠の深さを浅くします。
これにより、睡眠の回復効果が減少します。

よって、夜間の音環境が40デシベル以下であることが推奨されています。

WHO Environmental Noise Guidelines (2018)

夜間に50デシベル以上の騒音がある環境での睡眠は健康リスク(心血管疾患、ストレス障害など)の増加と関連付けられています。

都市部での平均的な騒音レベル(60デシベル)は深い睡眠を著しく妨げることが示されています。

Muzet, 2007

WHOでは夜間の騒音レベルが40デシベル以下を推奨しており、遮音カーテンや耳栓の使用は、これを達成するための効果的な手段とされています。

なお、40デシベルの目安は「静かだなぁ」と感じる建物の中や小声より少しだけ大きいぐらいと言われており、通常の話声で60デシベルと言われています。

なので

バイクの騒音などもってのほか
隣人の物音いびきセミの鳴き声ですらストレスになっているんですよ」という事ですね
ここまでわかっているのなら、バイクはもちろん、妥当性や正当性のない騒音行為は、被害者がそれ相応の対策を取っていた場合、暴行罪にしてもいいと思っています。思いませんか・・・?

おっと話がそれました!

夜勤の方で、顔が疲れ切っている人が多いのは、これが理由かもしれません。
夜勤なので朝や昼に寝るしかなく、しかしその環境はストレスを受けやすいため、必然的に睡眠の質が下がってしまいます。

都会ストレスもこの、が関係しています。

音の影響を睡眠に持ち込んでしまい睡眠の質が低下した結果、どうしても気性が荒くなる人もでてきてしまうのは科学的に見れば正しいでしょう。これは憂うつな話かもしれません。

音や光に悩まされている方は、それなりにお金を用意して遮光カーテン、防音、アイマスク、耳栓、温度管理に投資してみてはいかがでしょうか。

筆者の経験上、かなり快適になりました。

まとめ

さて、ここまで紹介しましたが、読んでいる方によっては当然すぎて参考にならないかもしれません。

次の後編では、リラックスなどのメンタルを安定させる方法と体験結果をお伝えします。
それでも参考にならない場合は、取り組みの難易度が上がりますが効果が期待しやすくなっていくものも用意していますよ。

今回はここまでになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考文献

『スタンフォード式 最高の睡眠』西野精治

『ぐっすり眠れて、すっきり目覚める睡眠の技術』枡野俊明

『睡眠と覚醒の科学』柳沢正史

柳沢正史先生出演の動画(Youtubeにもあります)

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