前編を通じて、睡眠不足の深刻さについて学べたでしょうか。
自分がなぜ苦しいのか、少しでも理解につながったでしょうか。
1ページでも構いません、あなた自身の取扱説明書を作るとはなんぞや?がイメージができたでしょうか。
『あなたは睡眠不足になると、人体の仕組み上このような反応が起こり、あなたの場合はこういった症状がでる。』
それだけでもわかれば、あなた自身の取扱説明書が一部完成です。
かつての私 エビデンスレベル5
睡眠について色々書いている私も過去、睡眠不足と不眠症に長く悩まされてきました。偉そうに語っておいて睡眠不足に関しては今もですよ。
強い睡眠薬を処方されてしまうぐらい、寝ることが難しかったんです。
また、無呼吸症候群も抱えています。
いびきがひどくて時には息が止まってしまうあれです。
なので睡眠の質は悪く、朝起きたときには体調がすぐれない日々が続いていました。
寝た方がいいという正しい知識すらも持っていなく、持っていた知識はものすごく浅かったです。
「まぁ、生き物だから寝ないと寝不足でだるいよね」
「寝てないとぼーっとして集中できないからしんどいよね」
というふわふわとした認識でした。
これはさすがにまずい
まだ寝たくないからゲームをする、動画を見るといった、睡眠なんて無視しまくった生活をずっと送っていて、寝る時間もバラバラでした。
酷い時は、朝までネットゲームで人と話したり育成にのめりこみ、夕方まで寝て・・・というひきこもり期間さえありました。
そうかと思えば深夜に寝て早朝に起きて、動画を見て昼前に寝て深夜前に起きる、という事もありました。
当然、食事の時間もおかしかったので、自分の不調はただの不規則のせい。
治したいけどだって寝れないし、イライラしやすいのはもうこれ性格だから治らないだろう。
不安なのも、自分に自信がないからだ。小さい頃からずっと自信なんてない。
こんな自分じゃ一生自信なんかつくわけない。
なのに圧力をかけてくる他人が怖い。
そう言って、ずっと放置してきました。
睡眠不足はこの心境に拍車をかけた
対人ひとつを取ってもすごく気を遣いました。
なぜ気を遣うのか?自分の酷さがあらわになってしまう恐れがあるからです。
これが放置されて深刻化すれば、対人不安だったり、対人恐怖症へ繋がるんです。
睡眠不足はこの不安感やストレスを強化させてしまいます。
人への共感も薄れ、理解しようとしない。素直さが減少すると言ってもいいでしょう。
「自分にも当てはまっているなぁ・・」と焦っている方、ご安心ください。
これ、正しい知識がない限り誰でも起こりうるんです。
心が疲弊しきってしまい、現実に対して希望が感じられないと、人は瞬間的な娯楽に逃げ込みやすいことがわかっているんです。
そして、自分に価値を感じない状態つまり、自分なんてどうでもいいとなってしまうほど、瞬間的かつ自虐的な行動に出やすいこともわかっています。
それらの行動は依存性があるので、よけいにのめり込んでしまい辞めれなくなるんです。
睡眠不足ではこの状況を理解する余裕すら当分は生み出してくれません。
睡眠の重要性に気づいたきっかけ エビデンスレベル5
寝ることが大切だという事は、頭では理解していました。
でも心は常に満たされていないんです。寝るより先に心の充実だったんです。
なので当然、瞬間的な娯楽に逃げることが多くありました。
テレビゲーム、スマホアプリ、動画視聴どれも独りで楽しめますよね。
睡眠時間がバラバラのリズムで生活をおくっていた時期があるのはお伝えした通り。
「寝るなんて、心の充実の二の次!」そんな時期を過ごしてきました。
しかし、心を満たすための動画視聴がある日、新たな変化を呼んでくれました。
YouTubeのおすすめ動画で偶然にも、睡眠に関する知識を得る機会がきたんです。
まさに、あなたが私の記事をクリックしてくださったように「その睡眠不足はめちゃめちゃやばい!」と、不安を煽るサムネイルでした。
睡眠がおかしい事に自覚はあったので、その動画をとりあえず、ながらで聞くことにしたんです。
聞きながら卵かけご飯を作って食べたり、ネットゲームをしながらスマホでたれながしていたり。
すると、要所要所で気になる事を発言してくださっていました。
そのような日々の繰り返しがあったからこそ、睡眠に関して興味がわいたのと同時に、自分自身のやばさに気付きました。
それと同時にこう思いました。
「今まで自分がどうしようもない人間だと思ってたけど、もしかして睡眠のせい?」
ふとよぎった思考で、睡眠の重要性に対して危機感を覚えました。
同時に、正しい方法で眠ることで自分が変わるなら、心が健康になるかもしれないのなら、試してみようと思いました。
だってタダですからね!
少しずつ始めた変化
いきなりすべてを変えるのは無理でした。
一気に変えようとして、うまくいかず、自己否定も繰り返しました。
今思えば当然です。急になんて無理に決まってます。
人間の脳は、習慣をいきなり変えることを嫌がる性質を持っているためです。
私が睡眠改善に取り組んだ例
・シャワー生活から変えて浴槽に浸かるようにした
・睡眠薬を飲む時間を決めるようにした
・食べてから睡眠薬を飲むまでを空けるようにし、睡眠薬を飲んだら絶対に食べないようにした(睡眠薬は、食欲が増す作用があります)
・寝具をちょっと変更
・嫌な事が起こる環境を変えた
・睡眠薬の相談を医師としっかりするようにし、自分が気分よく起きられる時間を見つけた
・私の場合7.5時間がベストの睡眠時間なので、7.5時間以上は寝るようにした
・スマホの通知を全部切った
・耳栓を買った
・油分や砂糖ばっかりの食生活に対し、カット野菜など、野菜を取り入れてみた(独り暮らしなので食事は自由にできるのが強いかもしれません)
思いつく限りはこれぐらいでしょうか。もちろん、一気に全部はできてません。
これらの項目を、少しずつ一部ずつ取り入れました。
ところで、こんなつっこみが入りそうなので先に述べます。
「もしかして独り暮らしできたの?それ本当に鬱?心の病?」
全て事実です。
身内からいいように扱われ、出ていかざるを得なくなったので一人暮らしをすることになったんです。
睡眠の回復により得られた効果 エビデンスレベル3
少しずつ、本当に少しずつ取り組んだ結果
それでも成果はでました。睡眠は特に、自分の変化が顕著に出ました。
逆に寝不足でも顕著に影響を感じました。
あまり気にならないような事が気になったり、ひどいとストレスを感じたりもします。
前編でお伝えした内容にもちゃんと沿っている事例ですね。
騙されたと思って睡眠を意識したことで成果につながったので、知識を得る意欲も向上しました。
これ以上のポジティブなシェアはとめておきます。
あなたも経験してみてのお楽しみにしましょう。
意外なネガティブな面ですら、睡眠が関わっている事はよくあるようです。
一気に頑張らない
とにかく無理に頑張ろうとはせず、やってみたいと感じたから試す、というスタンスでいいんです。
間違っても
- 1分すら改善できないから卑下する
- それでもやる気ができない自分をさげすむ
など、自分を大切にしない行為は絶対にやめてください。
あなたも変わることができる エビデンスレベル4
私のこの体験は、なにも特別なものではありません。
誰でも実現可能です。というか、幼い頃は元々できていたはずです。
少しずつで問題ないので、まずは睡眠不足と向き合ってみるという状態を目指してみてください。
取り組む、ではなくまずは向き合えばOKです。
自分が睡眠不足であることを認識するだけでいいんです。
その状態は良くないんだ、と覚えるだけでいいです。
それがやがて、ほんの少しの結果に結び付けば、あなたの心と体に良い変化が訪れる事をお約束します。
少しずつ、を意識してください。
急な変化をしようとすると、脳が抵抗をして実行できなくなります。
脳はそうやってできています。
ここまで睡眠不足の深刻さや、私が改善できた話まではお伝えしましたが、肝心なのは主役のあなたです。
あなたの睡眠改善のお力になっていなければ意味がありません。
ですので、次回の記事からしばらくは、具体的な睡眠の質を向上させるための方法についてお伝えします。
それでは今回はここまでになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考文献
『スタンフォード式 最高の睡眠』
『人間の概日リズムと睡眠覚醒調査』
『サイクリック瞑想が睡眠に与えるプラスの影響』
『学齢期の子供と青年における電子メディア使用と睡眠・レビュー』
『感謝と主観的幸福感に関する実験的調査』