わかってても行動できない・・・。それ、あなたが怠惰なわけではありません。~後編~

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矢沙玖
矢沙玖

このブログは3日に1記事投稿でお届けします。

※著者は資格者ではありませんので、お読みいただいて効果を保証するものではございません。

こんにちは、矢沙玖です。

「わかっててもできない・・・」

その理由はきちんと腑に落ちていただけたでしょうか。

自分を責めてはいませんか?

休息をしてみては?と書きこそしましたが「わかっててもできない」なので、できてなくても問題ありません。

だからこそ「わかっているから少しぐらいは行動に移すぞ」と、思考を少しでも変えられるためにも後編をお届けします。

脳は心を守ろうとする

さて、前編では

前頭前野という脳の一部が、疲労やストレスによるダメージ影響で働きが悪くなっていて、それにより先延ばし癖がついてしまうという事をお伝えしました。

しかし、それ以外にも「わかってても動けない」を誘発している箇所があるんです。それは

心です

あなたが怠惰なのではなく、心の保護反応が起きているんです。

行動できない理由の一つは、脳が心を保護しようとしているからなんです。

「え?待って、脳はもう働きが悪くなっているんじゃ?」

もう少しお伝えさせてください。脳が限界ながらも抵抗をしている現象をお話しします。

これまでに挙げた脳の疲れ以外に、あなたが過去に経験した失敗不安プレッシャーというネガティブな記憶、ありますよね?

そのネガティブな記憶がトリガーになって、行動すること自体がストレスだなぁと感じてしまう事もあります。

そのようなストレスに対し、脳が「行動を回避する」ことで自分を守ろうとします。

これが、わかってても動けない理由のうち、心が関与している面になります。

完璧主義の話を前の記事で書きました。似ていませんか?

過去の失敗経験をもとに、同じ感情を抱きたくないというサインを心が出しているともいえるんです。

だからそもそも動きたくないんです。

行動せずに済ませれば、失敗した時の嫌な感情を感じずに済みますよね?

この事から、行動しない事は決して怠けているわけではなく、あなたの心が自己防衛反応を起こしているということが言えます。

自分が行動を起こすと「不快な感情を抱く可能性がある・・・!」と脳が判断する事で、意識的にも無意識的にも行動を避けさせるのです。

そうすれば、一旦は心が傷つくことを防げるんですね。

根本解決でなくとも、一旦でも心が傷つくことを防げるならOKになっちゃってるんです。

なぜなら、目先の快楽に逃げやすくなっているから。

正しい思考があるかどうかで、脳は心を攻撃するか守るかが変わる

さて、ここまでお伝えしてきましたが、自分を無理にでも動かそうとしたり、根性というものを起こそうとしたり、誰かからの影響で抱く恐怖心によって動くことなどは、全て逆効果です。

あなたが行動できないのは決して、甘えでもなければ怠惰でもなく、脳へのダメージや、過去からの注意勧告があなたを阻害しているだけです。

と言われて、納得がいくようになっていますか?

科学的にみていきましょう。

科学的な根拠

恐怖や不安が行動を阻む

研究によると、特に強い不安や恐怖を感じる状況では、脳の扁桃体が過剰に反応し、恐怖回避行動が強化されます。

このため、行動しようとする意欲が低下し、どうしても動けなくなってしまうことがあります。

これを、無理な言動で押し殺すと脳は心を攻撃します。

自己批判は逆効果

「自分は怠け者だ」自分を責めることは、さらに行動を起こしにくくする悪循環に陥ります。

なぜなら、自己批判は自己効力感(自分ならできる!という信用)を低下させ、モチベーションを削いでしまうからです。

結果として、ますます行動を先延ばしにしてしまう可能性が高まります。

これを、更に自己否定して「怠けものなんだ・・」と蔑めば、脳は心を攻撃するでしょう。

自己効力感と行動の関係

心理学者のアルバート・バンデューラによると、自己効力感が高い人は、自分の行動が結果に結びつくという信念を持っており、困難な状況でも努力を続けることができるとされています。

逆に、自己効力感が低い人は、行動に移す前に諦めたり、無力感を感じたりする傾向があります。

これを、ケアせず「怠惰」で片づけると、自己否定につながり、脳は心を攻撃します。

怠惰ではないと信じる

行動に移せないときでも、怠惰という強い言葉をすぐに使わないようにしてください。

むしろ、脳や心が自分を守ろうとする自然な反応である事が多く、無理に行動しようとすると、かえって逆効果になることもあります。

重要なのは自分を責めず、小さなステップから始めていき、心と体の状態を理解しながら、少しずつ行動をする事なんです。

そう言われてしっかり腑に落ちれば、脳は心を守る行動を取り続けてくれて、回復へと向かいます。

「明日やろうは馬鹿やろう」という言葉は確かに存在します。これは確かに一部の人にとって有効なモチベーションとなる場合がありますが、メンタルが疲弊している人や、後回しにしてしまうことに罪悪感を抱く人には、逆効果になることが多いんですよ。

焦りやプレッシャーを感じさせるこの言葉は、さらにストレスを増加させ、結果的に行動への意欲をさらに低下させることがあります。

あなたにはあなたのペースがあります。

今のあなたを作った環境に目を向け、その結果あなたがどんな傷を負ったのかを考えれば、怠惰とか甘えと言ってくる人間がいかに無関心で無責任で暴力に近い言葉自己満足のためにあなたに投げてるが透けて見えます。

かといって、自分のメンタルの状態をしっかり把握できているわけでもないですよね?

簡単なワークシートを用意しましたので、自分がどんな行動を取ればいいのかの参考にしてください。

メンタルチェックワークシート

  1. 今の気分はどうですか?
    • ストレスが溜まっている(5点)
    • 少し疲れている(3点)
    • リラックスしている(1点)
  2. 最近、物事を後回しにすることが増えていますか?
    • よくある(5点)
    • 時々ある(3点)
    • あまりない(1点)
  3. 行動に移す前に、何か不安を感じますか?
    • いつも感じる(5点)
    • 時々感じる(3点)
    • ほとんど感じない(1点)
  4. 休む時間は十分に取れていますか?
    • 取れていない(5点)
    • 時々取れている(3点)
    • 十分取れている(1点)
  5. 物事に対して完璧を求める傾向がありますか?
    • いつも完璧を求める(5点)
    • 時々そう感じる(3点)
    • ほとんど気にしない(1点)

点数の結果

  • 15~25点:心の疲れが蓄積しています。少し休憩を取ることが必要です。無理に進めず、療養を大切にしてください。
  • 10~14点:ややストレスが溜まっています。生活リズムを整え、無理のない範囲で少しずつ取り組むのが良いでしょう。
  • 5~9点:比較的安定した状態ですが、自分のケアは忘れずにしましょう。やることが多すぎると感じた場合は、少し手を抜いても大丈夫です。
  • 4点以下:おめでとうございます。自己管理が届いており、ストレスを無駄に抱えない生活が今は送る事ができています。しかし、環境によっては一気に変化する事もありますので、引き続き今の感覚を大切になさってください。

ここまで実施くださった上で、今のあなたがどうするべきかを納得くださっていれば、後は少しずつあなたに合う習慣を手に入れていくだけです。

あなたに合う習慣を得る事に関しては、脳は応援してくれますし、心はもっと情報をくれます。

現状に納得せず、焦って奮い立たせようとすると、脳は心を攻撃し、心はいずれ壊れます。

それでも行動したい、でも行動できない時の対処法

焦って一度に大きな目標を達成しようとするのは危険です。

これまでに何度も脳の仕組みをお伝えしている通り、まずは小さなステップから始めましょう。

たとえば「5分だけやってみる」など、取り組みやすい条件にして、それを継続するんです。

そして、それすらもできなかったとしても自分を責めないでください。習慣になっていないんですからできない事はおかしいことではありません。

ですが、やる以上は成功させたいですよね?

そのためには、作業環境を整え、綺麗にした方が意欲がわくのなら綺麗にして、通知はなるべく切る。

そして、その行動をすると自分にどんなメリットがあるのかを再認識すると取り組みやすくなります。

まとめ

いかがでしたか?

冒頭で「わかってても行動できない」という状態を「わかっているから少しぐらいは行動に移すぞ」という思考に少しでも変えてみせる事を宣言しました。

実際この記事は「わかっててもタスクに取り掛かれない」状態を焦るのではなく、科学的に見て疲弊しきっている可能性を疑うべきであり、タスクに取り掛からなくちゃいけない事をわかっているからこそ、そのための行動として、休息を取るであったり、無理をせずあなたのペースを尊重する事が大切ですよ。

というのが今回の記事の意味です。

あなたが行動できないのは、気力がわかないのは、だらだらしてしまうのは、多くの理由や背景があるのは事実ですが、その一部として、心や脳が疲れ切っている可能性であったり、過負荷がかかって身動きがとりづらくなっている可能性を挙げました。

そんなに頑張っても、喜ぶのは相手や社会です。

あなたが喜べもしないのならそれは犠牲活動です。

自分が幸せであることをもっと求めていいんです。

それでは今回はここまでになります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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