このブログは3日に1記事投稿でお届けします。
※著者は資格者ではありませんので、お読みいただいて効果を保証するものではございません。
前編では、優しい人のこんな行動を見て悪い人が寄ってくる。というテーマでお届けしました。
「じゃあどうすればいいんだよ」
「悪い癖でもないんでしょ?でも悪用されるの?行き場がないんだけど」
「今の対人は確かに不信なとこあるけど満足してるはず。これも洗脳?詳細はよ!」
そのような思いのままにはしません。
自分にかかっている洗脳を解く方法
さて、こんな方法があるなら私がもっと早く知りたかったぐらいです。
まずはあなたが「優しさ」を定義する
優しい読者の皆様。
「優しさってなんだと思いますか?」
「自分に都合の良・・」それはもういいです。
相手を長期手に見て良い方向に導くことでしょうか。
厳しさを教える事でしょうか。
相手を尊重することでしょうか。
人それぞれで答えなんてないですよね?
だからこそ例えば相手を信じること=優しさのように、因果関係のないものを優しさと混同しないよう定義にしてください。
例えば、自分を犠牲にしてでも相手に寄り添おうとすること。
これは本当に優しさでしょうか?
あなたが拒絶されたくないだけではないでしょうか。相手を喜ばせたいから。なのではないでしょうか。
心理学的な罠が潜んでいるので、もし当てはまっていても大丈夫です。
例えば、相手の自己開示に釣られて信用してしまったり、相談に乗って励ますうちに情が芽生えたり、それを信頼関係に結びつけてしまったり。が挙げられます
相手の言動や行動が優れたものであっても、過剰に反応することなく、冷静に判断することが必要です。
この洗脳を解く方法は、一連の流れを一旦立ち止まって振り返ってみる事からです。
- 何気ない自己開示に過剰に共感していないか。
- あなたが頑張って傾聴していただけで、実際は中身がスカスカな会話だったのではないか
- 特に共感はできないのに無理して共感してなかったか。後で「聞いてくれてありがとう!」に引っかかってないか
- 相手へ施した過剰なヨイショを、あなた自身が信じてしまってないか。
- あなたは本当に心底お相手をすごいと思っているのか(「きっとすごいのだろう」ではあなたの根底と異なります。)
このように、自分の感情と実際に起こった事をしっかり区別し、それは本当に信用に値する事だったのか?褒めるに値することだったのか?と冷静に振り返ってください。
相手の前では大げさな肯定でもいいですが、あなたの内心まで流されてしまっては危険です。
洗脳される前でも洗脳された後でも、自分の判断基準を持っておけば解くことが可能です。
考えたうえでお相手が素敵なら、あなたの良い癖を十分に発揮していいですよ。
洗脳を解く方法のまとめ
自分の感情を冷静に見つめ直す
相手が何かを言った時、自分はどんな感情を持ったか?を思い出すか記録し、反応が過剰でないか、または相手に依存していないかを確認します。
仕事でちょっと上司から褒められたぐらいで、めちゃめちゃな自慢話があったとして、しっかり褒めたとしても、あなたが自分の言葉を信じ込まないようにしてください。
信頼を築くための時間を意識的に取る
相手の話に耳を傾けるのは大切です。
しかし、信頼は通常すぐに築けるものではありません。
ゆっくりと時間をかけて関係を築かれるものなので、早すぎないかどうか疑問を持つことも重要です。
信頼の判断基準を作る
当たり前ですが、信頼とは具体的な行動によって築かれるものですよね。
私の記事だって、少し読んで私という人物を信じるのは危険です。
「記事は信用できるかもしれないが人間性は不明」としておくべきです。
また「こういう事を書いているから信用できる!」というのも危険です。
人を信じやすい人のほうが幸福度が高いとされていますが、思考停止で信用して騙されては幸福感もありません。
口先だけの言葉で信じるのではなく、実際の行動を観察してから信頼を決めましょう。
場面を適切に判断する
仕事での態度と私生活の態度が違う事もざらにあります。
ある一面だけを見て信じてしまうのも危険な解釈にあたります。
私もオンラインゲームで経験がありますが、ネットからのトラブルこそ現代でめちゃくちゃ多いです。
ネット上での振舞いと実際の人物の振舞いが、かけ離れている
めちゃくちゃ聞きます。
詐欺とかそういう話ではないですよ。
ネットでは常識人に感じたし良い人だったが、実際に会ってみると店員さんへの態度がひどかったり、ネットで熱弁してたモラルと行動が矛盾していた。など。
一応体験談書いておきますね。
ネトゲで知り合った少し年の離れた同性がいます。
それこそ店員さんへの関わり方について熱弁していました。
「お店の人だってさ、人なんだから言われたら嫌な事があるのは俺らと同じだと思うべきだよね。仕事でやってると言えど、人なんだから言葉に気を付けるべきだし感謝も必要だよな。それも忘れて暴言吐くやつは最低だよ」おっしゃる通りですし、素敵なお考えです。
ですが、実際に会って食事に行ったところ・・・・
店員さんが注文を間違えるミスをしました。すると・・・
「え?俺ちゃんと〇〇って言いましたよね!?え、大丈夫?ほかの商品ちゃんと来る?俺言ったよね!?」と騒いでました。正直ドン引きしましたし、恥ずかしささえ覚えました。
自分はいいけど他人は駄目なようです。こんな感想を抱かれないよう十分気を付けてくださいね
素敵な癖を上手に使う
さて、洗脳を解く方法がわかっても、そもそもそんな状況になりたくないですよね。
そんな人が寄ってきてほしくないのが本音です。私もそうです。
素敵な癖を上手に使えば予防ができますよ。
そもそも、良い癖は「武器」
優しさを過度に他人に注ぐことは、決して悪いことではないんです。
むしろ、その「癖」を持つことは、周囲との良好な関係を築くために重要な要素とも言えます。
しかし、その癖が悪用される事があるから、自分を犠牲にすることに繋がりかねないんです。
だからこそ、耳が痛い話ですが注意喚起も込めて書いているんです。
悪い奴のために善良な人が気をつけなきゃいけない。ほんと理不尽ですね。
自分の枠を設ける
心理学的には境界設定(バウンダリー)と呼ばれるものがあります。
この境界設定ができていないと、無意識のうちに他人の要求に応えすぎたり、満たしてあげようとしてしまいます。
自分にとって心地よい範囲で無理なくあたたかく接することが大切で、本当に素敵な相手はそれを望んでいます。
あなたの経験を基に
「あの関わり方はさすがに疲れたな・・」「あの言葉を放つと疲れる」
「ああやってヨイショしてる自分は自分じゃない気がして気持ち悪い」
こんな経験とサインに気付き、過去を振り返ると、あなたにとって無理のない関わり方が見えてきます。
無理のない関わり方をした途端に距離を取ってくるように感じる相手は、信用に値しませんので、最初は慣れなく辛いかもしれませんが思い切って切り捨ててください。
素敵な人を選ぶために必要です。性格は人脈に影響されます。
やさしさの力学
人間は、他者から与えられた優しさに反応し、親密さを感じることが心理学的に証明されています。
この現象は相互作用の法則としても知られていますが、親密さを感じることで無意識にもっと要求をすることがあります。
つまり、相手に優しくすると、相手はもっと欲しがる。というのは科学的に証明されているんです。
その要求を避けるために、相手が求める「優しさ」の範囲をよく見極めて、自分のリソースが枯渇しないように適切な対応が必要です。
例:駅まで迎えに行った経験を基に「家まで迎えに来て!」と言われた。
「駅までいくのと家までいくのでは距離が違いすぎるぞ・・・ガソリン代の請求はなんか嫌だし・・」
こういう違和感を逃さず「駅までなら行くよ、遠いし!」と、自分の気持ちを守るNOをいう事が必要です。
駅と家が近いとしても「家まで行くことに平等感がないから嫌だ」と思えばそれでもいいんです。
あなたの親切を利用しているのか?あなたの優しさをあなたが無理のない範囲で受け取ってくれるのか?これを冷静に見てほしいんです。
良い癖の使い方を改める考え方のまとめ
- 自己の枠を設ける:優しくする範囲を事前に決め、無理には応じないと決めておく。
- 自分の時間とエネルギーを大切にする:他人に応じる事と自分の生活のバランスを取る。何かをする前に、自分が本当にそれをやりたいのか、他者に対して無理をしていないかを確認する。これはあなたにしかわかりません・・。
- 「NO」を言えるようになる:親切の範囲を超えて要求されることがあった場合に、断る勇気を持ってください。自分が心地よい範囲で相手に接することが、最終的には双方にとって良い関係を築くことに繋がります。それができない相手は切り捨ててください。
優しさを大切にしつつ、それを上手に使いこなすためには自分の心地よさを最優先にすることが、他人との関係をより豊かにするための鍵となります。
本当に素敵な人なら、あなたばかりが無理をしたり負担を抱える事を良しとしません。
心配しますし、無理してほしくないからいいよ。と断る事さえします。言葉では言ってても結果的にあなたが損をしているなら口だけの可能性もあります。
最後に、あなたが洗脳にかかっているかのチェックリストを載せて終わります。
「良い人」思い込みチェックリスト
- 相手の短所や問題点を無視している
- 相手に悪いところは一切ない、または気にしたことがないと感じる。
- 相手の不適切な行動を「実際は良い人、こんな事もあるさ」と正当化している。
- 最初の印象に引っ張られている
- 初対面の印象が非常に良かったため、その後の行動をすべてポジティブに解釈している。
- 「ハロー効果」(初期印象がその人全体の評価に影響する)に影響されていないか。第一印象をいつまでも引きずっていないか?ですね。
- 相手が自己開示をしてきたことで信用している
- 相手が話してくれた「個人的な悩み」や「つらい経験」に同情しすぎて、相手を無条件で信頼している。
- 自己開示の内容が事実であるかを確認しようとしていない。
- 相手から感謝や見返りがなくても無理をしている
- 相手の頼みごとを無条件で受け入れてしまい、断ることが難しい。
- 自分が疲れている、または損をしているのに、その状況を放置している。あなたから言うのを待っている。自分から言ってくるだろう。は配慮放棄のため当てはまります。
- 批判や異議を感じても我慢している
- 相手の言動に不快感や違和感を感じても、関係が壊れるのを恐れて指摘できない。
- 自分の意見を抑えて相手に合わせてしまうことが多い。
- 相手の話を信じすぎている
- 相手が「〇〇してほしい」と言う理由や背景を深く考えずに、そのまま鵜呑みにしている。
- 相手が他人について悪く言う話を信じ、周囲への見方が変わっている。
- 自分の行動を正当化している
- 「自分がこれだけ尽くしているのは、この人が本当に良い人だからだ」と無理やり納得させている。
- 実際には納得していないが、行動を続ける理由を探している。
- 相手の影響で自分が変わりすぎている
- 相手に気に入られるために、自分の趣味や価値観を変えることが増えた。
- 自分の行動や選択が以前と大きく変わっている。
- 他人の指摘を拒絶している
- 周囲の友人や家族が相手について疑問を呈した際、「そんなことない!」と感情的に否定している。
- 冷静に他人の意見を聞けなくなっている。
- 自分の時間やお金が犠牲になっている
- 相手との関係のために、自分の時間やお金がどんどん消耗している。
- 自分の目標や生活が後回しになっていると感じる。
チェック結果の見方
- 0~2項目該当: 思い込みの可能性は低い。冷静な判断ができているでしょう。
- 3~5項目該当: 注意が必要。相手に対する評価がバイアスの影響を受けている可能性があります。
- 6項目以上該当: 洗脳や過度な思い込みの危険性があります。冷静に相手との関係を見直す必要があるかもしれません。ちなみに私が思い当たる人物では12個当てはまっていました。
チェックリストを活用するポイント
- 客観的視点を持つ
可能であれば、信頼できる第三者に自分の行動や状況を相談しましょう。- 時間を置いて考える
一度その関係から距離を置き、冷静に相手との接点や行動を振り返る時間を作ると良いです。- 記録をつける
相手に対してした行動や言われたことを書き出してみることで、より客観的に分析できます。
このチェックリストは以下の人物の書籍を基に作られたものです。
Janis, I. L. (1972).
Cialdini, R. B. (2001).
Beattie, M. (1986).
Collins, N. L., & Miller, L. C. (1994).
まとめ
いかがでしたか?
あなたは決して悪くないのに、あなたに依存し、あなたに悪影響を与える人物はたくさんいます。
面倒ではありますが、そういった人々にあなたの素敵な部分を搾取され、あなたがねじ曲がってしまわないためにも対策が必要です。
さて、今回はここまでになります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献
今回は盛りだくさんです。
『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ
『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー
『人を操る禁断の文章術』メンタリストDaiGo
『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健
『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン