優しい人は対人関係で我慢しがち~変な人が周りにいませんか?~前編

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矢沙玖
矢沙玖

このブログは3日に1記事投稿でお届けします。

※著者は資格者ではありませんので、お読みいただいて効果を保証するものではございません。

優しいというのはめちゃくちゃ魅力的です。

結婚したい異性の特徴として「優しい」は常に上位にランクインしているほどです。

しかしこの「優しい」は、色々な言い回しがされているのを見聞きしたことはありませんか?

「優しい(自分に都合のいい)人が好き」

ってやつです

「おいおい・・優しいの意味を間違えてるじゃないか。今回の趣旨はそれ?」

近いです。

優しい人には、このように優しいの意味を間違えた人が寄り付きやすく、優しいからこそ、そういった人種を遠ざけきれず、搾取され続け心を痛めています。

ではどんな人が陥りやすいのか?何を基に近寄ってくるのか?を解説していきます。

その行動、見られてます!

実際に困っているであろう方々を想像して素敵な癖をいくつか挙げ、リスクを解説していきます。

癖そのものは決して悪い事ではありませんので誤解無く!

自己開示を真剣に聞く

優しい人は、相手の自己開示を信用の証と考えがちです。

色々話してくれる人を信用したくなる気持ちや「もしかしてこの人すごい可能性が秘めてる人では?」と思いたくなる事、ありますよね。

あなた自身が一生懸命聞くと、脳がその行動に一貫性を持たせようとします。

具体的には「自分はこの人を信用しているから一生懸命話が聞けているんだ」と紐づけてしまうんです。

こうなったらもう相手を信用する一方です。

しかし、心理学者シドニー・ジュラードが提唱した自己開示の理論では、自己開示そのものは信頼の指標であるものの、操る手段として利用されることもあると指摘されているんです。

このトラップを見過ごして相手を信用し始めたら、自分で自分を洗脳にかけ始めます。

人が嫌がる事を率先してやる

人が嫌がる事はあなたも嫌でしょう。

それを率先できることはとても素晴らしいですが、人が悪ければ「何でもやってくれる都合の良い人」と解釈されてしまいます。クソですよね。と言いたいところですが、幼い頃親に抱いていなかったでしょうか。

相手の会話にしっかりリアクションができる

私もこの癖、よくあります。

「ちゃんとリアクションしないと相手に誤解を与えるかもしれない」「楽しいと思わせたい」「聞いている素振りをしっかりして安心させたい」ありませんか?

もちろんですが共感的な反応を示せる人は、他人に安心感を与え人間関係を築きやすいです。

一方で、自己中心的な人々はそれに目をつける場合があります。

この性質は、心理学で対人魅力の法則(相手の反応が良いほど親密度が上がる)として知られています。

つまり相手が親密度を誤解し「好意的だし好き放題やってももう大丈夫な関係値だろう」と自分勝手にふるまい始めるんですね。経験あります無茶振りされて気分を害したことさえあります。

「信じてたからやっただけなのに」「思わせぶりの向こうが悪い」

こんな主張も聞いたことありませんか?勘違いも甚だしいですね。

トラブルになる前に相手の意思の確認ぐらいはできるはずですからね。

理不尽な言い訳に丸め込まれないようにしましょう。

相手の立場と考え方に沿って話ができる

傾聴として素敵な習慣です。一方的に話をしないのは本当に素敵です。

しかし「この人は自分の事をわかってくれるから」勝手な主張を暴走させることも少なくなくないです。

あなたの理解の範疇を超えていても、あなたは必死でその相手の主張を理解しようとしますから、めちゃくちゃ疲れます。見返りはもちろんありません。

あえて悪く言うと、あなたを利用する人間が返してくれる事といえば、あなたの思いやりを加味しない「薄っぺらいお礼」ぐらいでしょう。そんな人に時間と神経を使わないでください。

相手が困っていたら助ける

ついおせっかいしてしまいますよね。素敵な習慣です。

ですがこれも悪い人にあたってしまうと、あなたの負担を顧みずに自分ファーストで助けてほしいと言ってきます。

最悪の場合は金銭の要求食事、寝床の提供の申し出もあるでしょう。

しかも、一度助けると、相手が次に助けてもらおうとする内容をグレードアップさせてくる話も聞いたことありませんか?実はこれ証明されてます。

フット・イン・ザ・ドア・テクニック
小さな要求を受け入れると、その後
より大きな要求を受け入れる可能性が高くなるという心理現象です。

最初に助けるという小さな行動を取ると、相手はその行動に基づき「さらに大きな助けをお願いできる」と感じるようになります。

またあなた自身が、助けたのはなぜか?と脳が無意識に疑問を持ち、親切でありたいからと、一貫性を持たせようとする心理が働くので、相手の要求に応じやすくなってしまいます。

ジョナサン・L・フリードマン/スコット・C・フレーザー

営業などの交渉の場でよく使われるテクニックですね。

相手の成功を喜べる

これも素晴らしいですが、無神経な相手だと自分の成功=あなたの成功と押し付けてきてあなたにとっては不快な事でも武勇伝かのように語ってきたりもします。

「年寄りを論破した」だとか「舐めた子供に現実を教えてやった」だとか「ラッキースケベに出会った」とか「俺の成績見てあいつ悔しがってた」とか。筆者はいろいろ体験した上で、アクシデントも込みで誰かの不快を喜ぶ風潮は大嫌いという結論に着地しました。

笑顔を絶やさない

これ、実はめちゃくちゃやばいです。

自分の感情と違う表情を取る習慣を続けると、感情コントロール力が壊れて鬱のリスクが莫大に増加します。

仕事のワタシ普段のワタシのように分ける事が危険なのと似ています。

自己一致
感情と行動、内面的な自分と外面的な自分が一致している状態を指します。
自己一致が保たれていないと、心理的な不安定さやストレスを感じやすくなるとされています。
例えば、悲しいのに嬉しい顔をすると、このギャップが心理的な葛藤を引き起こし、ストレスや不安感が増すことになります。
結果的に、精神的な健康が損なわれ、抑うつ情緒不安定に繋がる事があります。

カール・ロジャーズ

感情抑制
感じている感情を意図的に抑え込むこと。
感情を抑え続けることは長期的に、心理的および生理的な問題を引き起こします。
感情を表に出さないことで、血圧の上昇心拍数の増加などの身体現象を起こし、精神的な疲労が蓄積されます。
これが続くと、抑うつ不安症のリスクが高まるとされています。

ポール・エクマン

感情労働
例えば、常に笑顔を作る事などが、実際の感情と一致しない場合、精神的な負担を引き起こし、最終的に感情的な疲弊燃え尽き症候群の原因となる事があります。
他者に対して「適切な」感情を演じる必要がある職業では、感情のギャップが長期的に精神的ストレスを引き起こし抑うつ症状精神的な健康問題を引き起こすリスクが高まります。

嫌なお客様相手でも笑顔!は、もはや暴力だと言えますね。

アーニー・ホックシールド
他人を褒めることを惜しまない

私のエピソードで説明します。

私は相手の行動ひとつひとつを褒めがちです。それをやった相手がいます。

しかしその結果、相手を調子に乗らせてしまいました。

挙句の果てには「俺実は真面目なんだよ」と言ってきた事さえあります。

特定の相手に「威圧かけてやろうかな?」とか「昔は酔った勢いで」とか「嫌だ」と言っている相手を無理やり説得してやらせたりとか、自分に都合のいいように言い回し、他者の気持ちを考えない事があったりとか。「は?どこが真面目?」と思いませんでしたか?一体どこを真面目と言っているんでしょうね。真面目な人に謝ってほしいものです。

しかし当時の私も、ポジティブな言葉をかけたことにより脳を誤解させてしまい、自分で自分を「この人は本当に真面目で良い人」信じて洗脳してしまいました。

当然気づけませんでした。

確かに円滑な人間関係を築けますし、お互いが気分良く過ごせる最高の習慣ですが、相手が悪いと最悪の場合、悪事を強化させることにさえ繋がります。

まとめ(罠かもしれないこの言動)

いかがでしたか?

素敵な言動を幾つか挙げました。しかしそれでも、あなたも人間です。

その言動が常に自然とできているわけでもなく、時には無理をして素敵に振舞う事もありますよね。

そんなとき、本当に良い人ならいいですが、実は悪い人がこんな言葉をかけてくる事だってあります。

「無理しなくていいよ」
「いつも頑張ってるのは知ってるよ」
「ほんとは辛いんだよね」

実際に辛いときにでも素敵に振舞っている時、このように声をかけられたらどうでしょうか。

「この人は理解者だ・・わかってくれてる」と、より信じやすくなる気がしませんか?

また、ごとに、かけられるとグッとくるセリフでもあるんです。

男性の場合は「ほんとは辛いんだよね」と、内に隠している感情を見抜く言葉をかけてくる女性に魅力を感じやすいそうです。

女性の場合は「いつも頑張ってるのは知ってるよ」と、小さな努力や気遣いをちゃんと見てくれている男性に魅力を感じやすいんですって。

このように、魅力を感じやすいタイミングとセリフすらも現代ではわかっているぐらいですので、知識を持った悪い人間でも、そのような言動が取れる事は覚えておいてください。

そんな人を信じて許してしまい、優しいからこそ変に同情をして、時には悪事さえ許してしまう事だってありえるんです。

自分は見逃せるその我慢を他人に強要したり「わかってあげてよ」理解を諭したりしたら最悪です。

ですが私も経験がありますので、そのようにしてしまう気持ちは痛いほどわかります。

だからこそ次回では、このような対人関係を経て洗脳にかかってしまっている場合、それを解く方法、自分は洗脳にかかっているのかを知る方法、そして素敵な癖を上手に使う方法をお届けします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考文献

『嫌われる勇気』岸見一郎

『人を動かす』デール・カーネギー

『メンタルローテーション』池谷裕二

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