年が明け「今年こそは!」と、去年できなかった事を達成しようとしたり、自分を変えようと決心していませんか?
「自分の事は嫌いで駄目なやつだと思っている。それを変えたい」
こんな事を意気込んでいませんか?
自己啓発に触れたり、名言集に触れたり、喝を入れてくれるようなメディアや娯楽に正面から挑もうとしていませんか?
新年早々など気持ちが上がって燃えている時こそ気を付けていただきたいんです。
まだ間に合います。今すぐ思い直してください。
あなたの決心を蔑ろにはしませんが、その方法は危険かもしれません。
自分へパワハラしていませんか?しようとしてませんか? エビデンスレベル2
娯楽の範囲なら構いませんが、無理な学習や言い聞かせを真に受けようとしたり、ましてや実行なんてやめてください。
それらのツールや刺激は全て、外からの主張だからです。
本当にそれが今の自分に合っているのか?が正しく判断できて初めて意味を成します。
自分を変えたいと思っていればいるほど、外からくる刺激は、あなたの中にスーッと入り込み、すんなり溶け込んでしまいます。いわゆる洗脳ウェルカム状態です。
あなたは本当はまだ心を癒せていないのに、頭で考えて心に鞭を打って「何言ってるんだ!今こそ変わるんだ!やれるだろ!」と、自分にとってキツい自己啓発の動画や本を読んでも逆効果でパワハラ行為です。
自分の状態に合わない負荷をあえてかける行動は自分へのパワハラです。
パワハラに異議を唱える背景
「パワハラパワハラってあのねぇ・・・」
こんな声は被害者の気持ちを一切知らない声なので無視してください。
「いやわかるよ?確かに辛いけど全部パワハラって言ってたら動けないし忍耐つかないよ?」
所詮まだまだ主観です。
なぜパワハラという言葉が世に出回り法律でも厳しくなったのかという背景を知らないのならただの我慢の押し付けです。忍耐と我慢は違います。自分を守るためにもこんな言葉は無視してください。
よって一般人の根性論など、たまたま当てはまる場合があるだけでエビデンスレベル5です。「甘い」という声も無視でよく、人によるのが当然で本来このような強い言葉を外に漏らすべきではありません。
理解しあえる人同士でやればよく、考えが合わない人に押し付けるものではありません。
自分がその物事を耐えれるかを正確に判断し、他人の我慢基準を鵜呑みにしないでください。ここでいう他人とは、あなた以外のすべての人々です。
パワハラ軽視の言葉はそもそも容易に外に漏らすべきでなく、慎重になるのが相応しい。
その理由は、過去これまでに軽微な事から重大な事件までパワハラがきっかけで数多くの事例や相談件数が積みあがってしまったから。
それが世界的に問題視され、多くの研究とデータが出たからである。
自己啓発などの学習ツールがあなたに合わない場合 エビデンスレベル2
さて、学習ツールにしようとしている外からの主張が逆に自分に合わない事もあります。
「なんか辛い言葉だな・・このように考えないとダメかな?」
「なんだか自分には合わないけどこっちが悪いのかな?」
「過去の自分に刺さる内容でトラウマが蘇って気分悪いな・・」
「もしかしてあの時のあれは失敗で皆自分の事嫌いなんじゃ・・」
こうなるとどこかモヤモヤしたり、一部の主張に反発したくなったりと、あなたの思考を乱してしまいます。
それですめばいいのですが、後のタイミングでふとそれを思い出してモヤモヤするというループを起こすこともあるでしょう。
それが気になって寝つきの悪さに繋がれば本末転倒です。
こういう事があるのでメンタルが回復していないと無理な学習は逆効果なんです。
だからこそ、メンタルが治っていないのに外の刺激を集めることは大変危険です。
心がさらに壊れる前に、やめてください。
今この私の記事さえも、無理して読んで学ぼうとしているのなら、あなたの心のためにも閉じた方がいいです。
心が壊れているのに無理をしようとしている例 エビデンスレベル3
実話を紹介します。
- 破産したにも関わらず働く意欲がわかない、涙が出る
- 身近な人が亡くなったのに、意識も行動も変えられずダメな自分のまま変われない
- 学校をやめてしまったのに働く1歩が踏み出せず時間だけが経つ
- 人に大事な報告をしなければいけないのに、話しかけられない、会いたくない、震えさえ起こる
まだまだ致命的とも思われる実話がありますが、何が言いたいか結論をお伝えします。
あなたのメンタルがまだまだすり減った状態であり、心が危険信号を出しているから何も出来ない。
これに尽きます。
また、メンタルがすり減っていると何かの行動1つさえも動く事が、物凄く億劫に感じるのです。
「こんな事も出来ない自分・・」と思う必要はありません。
「自分ってめんどくさがりなんだな」それ、勘違いです。
『メンタルが壊れたままだから、できれば何もしないで欲しい』と心が悲鳴をあげているんです。
だから動けないんです。
決してめんどくさがりではありません。
間違えないでください。
まとめ
いかがでしたか?
よく考えずに自分を戒める行動は自分へのパワハラ行為に等しく、パワハラは重大な問題へと発展する可能性を解説しました。
また、今までの自分が好きになれなかった理由に「行動できない自分」という背景があるかもしれませんが、行動しなかったことにも様々な理由が無意識に隠れている事が多いです。
自分自身への思いやりをしっかりもち、焦らず小さなステップで進めることがおすすめで、一気にやろうとしたり、劇的に変えようとすると失敗率を高め、心を壊す事だってあります。
自分への厳しさを手放し、自分を甘やかすではなく優しくするのはどうでしょうか。
さて、それでも焦る気持ちや、意気込む気持ちがすっきりしないのも十分にわかります。
そこで次回の後編では、心のケアに沿った頑張り方について解説していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献
「影響力の武器」ロバート・B・チャルディーニ
「ストレスの科学」ロバート・M・サポルスキー
「働く人のメンタルヘルス対策」 井上義和
「職場のハラスメントを考える」藤井敏彦
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