暴飲暴食、スマホやSNS中毒、ゲーム依存、たばこ、お酒、ギャンブル等、あなたの悪習慣を全力で肯定します。後編

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    この記事は『前編・後編』の二部構成です。テーマに沿った情報を二回に分けてお届けするものになります。
この記事のエビデンスレベルはです
この数字はAI(ChatGPT)による情報源の分析結果と著者の評価を基に設定しています。元となる参考文献は記事内に掲載しています。(ショートブログ除く)

今回は、SNS中毒に関して「なぜそうなるのか?」のメカニズムを知って自身の状態を科学的に知り、さらには自己否定から脱する方法へ繋げましょう。

 SNS中毒 エビデンスレベル2

よく聞きますよね。

私はSNS中毒の経験はないものの、オンラインゲーム中毒になりました。(そんな単語があるかは知りませんが、ネトゲ廃人ってやつですね)
承認欲求が関わってくるので、SNS中毒と同じ類だと思っています。

ゲームとはいえ、成果を出せば、実績があれば、傍から見て能力があれば、評価してもらえるし認めてもらえる。

しかも、実際の社会とは違って手軽に認めてもらえるんです。そりゃ依存もしますよねちょっと課金したり時間を使って強くなるだけで賞賛されるんですよ・・?

この、ネトゲだったりSNSにおいて、自分が満たされていないとそれらの中毒状態に陥りやすいです。

オンラインゲーム依存症やSNS依存は、自己評価の低さ主観的幸福感の欠如と強く関連している事が言われています。
特に、自分の生活に満足感を感じられない人ほど、短期的な快楽を得られるオンラインゲームやSNSに依存しやすいです。

主観的幸福感が低い人は、短期的な満足感を得られる行動(例えば、SNSでの「いいね」獲得やゲームの勝利)に過度に依存する傾向があります。

Keyes (2005)

ゲーム依存において、現実生活のストレスや不満をゲーム内で補償する補償仮説を提唱。
現実で得られない満足感や達成感を、ゲームの中で補完しようとする行動が示唆されています。

Kardefelt-Winther (2014)

ただ「自分が満たされていない状態」という表現も、科学において非常に抽象的で曖昧です。
これもしっかり掘り下げていきます。

そもそもSNSって?

一応説明を付けます。

人と人が交流するツールの事で、自分が使えば誰かとの交流が発生するんです。
そして、人からの承認欲求が不足していると、陥ってしまいやすいのがSNS中毒です。

承認欲求とは

人間の基本的な心理の一つで、マズローの欲求階層説でも説明されています。

社会的なつながりや他者からの承認を得ることが、自己評価や自己実現にとって重要であるという考えのもとに生まれた言葉です。

SNS利用における承認欲求の影響を扱った研究もされています。

Andreassen et al., 2012
人による承認欲求が不足している、とはなんなのか
  • 頑張りや苦労が認めてもらえない
  • 自身の周りの環境では自分の存在や素を出せていない、素を認めてもらえない
  • 褒めてもらいたい、応援してもらいたい、など、自分自身を認めてもらいたい

という心理状態が隠れており、総じて、人とのコミュニケーションを欲している状態です。

自信がない、という状態とは異なってきます。

当然これが得られないと、自己否定したり、人間不信になったり、鬱状態になったりします。

そもそも人の幸福度は誰とどのように繋がっているのかで大きく左右されることがわかっており、他者と繋がりコミュニケーションすることで長い歴史を積み上げてきたんです。

なので、人との接点がないと

自分って存在していいんだっけ?

という不安がよぎり、承認欲求が加速してしまうんですね。
そのあとになって自信がなくなってくる。という状態に陥り、さらに承認欲求が強まってしまう負のループがあります。

筆者の例

私もあります。

SNSこそ使用していないですが、オンラインゲームにハマっている以上はコミュニティがどうしても存在します。ギルドとかクラブとかクランってやつです。

そこへ、認められたいという感情が、頼られたいという感情が、湧いてしまうんです。
そうすることで、自分の存在を自分で肯定できていたんです。

どうやって頼られるようにしたか?


簡単です。

アプリ課金で他のプレイヤーより有利になるだけです。
時間を使って他のプレイヤーより極めるだけです。


ところが、他人と比較するたびに足りない部分を感じ、そのたびに焦るというのを繰り返しました。

矢沙玖
矢沙玖

ゲームのインフレに置いて行かれる自分の取り柄が無くなる。
そんな風に思ってしまっており、悪循環でした。
そうでもしていないと、自分に自信がなさすぎて。
課金できるほどの人間っていう見せ方をしていないと怖いという感情もありました。これをしょうもないとは言いません。社会で受けた傷によりこうなる事は科学的にわかっています。似た方が少数ではない事もデータでわかっています。

そして会話の節々で現実を突きつけられる瞬間が何度もあり、相手にそのつもりが一切なくても、自分が勝手にしんどくなる事も。

さて、私の話から内容は変わります。

自信がない、とは エビデンスレベル5

自信がない、ってよく聞きますけど、それは後から起こるものなんです

不安があるから自信がなくなるんです。

それが行きつくとこまでいってしまうと、自分は存在しないほうがいい、と、自分で自分の存在を否定し始めてしまうんです。
これは冗談抜きで恐ろしく、何が起こるかわからないんです。
厳密には、あなたが何を起こすかわからないんです。

今、そんな状態にあなたがなっているとしたら。

今から科学的根拠を添えて肯定するよりも先に伝えておくことがあります。

自分だけは自分を手放さない。

他人は、あなたが思っているより自分の事に必死。

だから、あなた自身があなたを許し、認めてあげてください。

そうすることで、承認欲求は驚くほど軽くなります。

人からの否定も、今よりは軽い傷でとどめておけるようになります。

では、これから科学的根拠を用いて肯定します。

SNS中毒の状態を卑下しなくていいです エビデンスレベル3

先ほどお伝えした通り

人は他者と繋がりコミュニケーションすることで長い歴史を積み上げてきた

というものがあります。
更に深堀りしていくとこんな話があります。

むかしむかし
利他的なものが生き残り、利己的なものは排除され続け、人々は外敵から身を守り
得た食料を分け合いながら生き延びてきた。
そこに一人でも利己的なものがいれば、食料の独り占め、横領など、すぐに全滅へつながる要素が幾つもある危険性から、利己的なものは排除されてきた。

利己的とは、自分の利益だけを追求しようとする様や、他人のことは顧みないこと
利他的とは、自分よりも他人の利益や幸福を考え、行動することその生き残りが私達人間です。

といった内容です。

集団選択の理論(Group Selection Theory)

研究では「集団内の協力行動が集団全体の生存率を高める」という視点が支持されています。
利己的な行動が蔓延すれば、食料独占や裏切りによって集団全体が崩壊するリスクが高まるため、利他的な行動が自然淘汰の中で優勢になったとされています。

ウィルソン/サプスキ

特に女性では、家や村に残り家族を守る事を担い、集団の中で協力し、社会的な絆を維持することが重要だった歴史があります。
なので、周りと自分がズレていないかを確認する習性があり、追い出されないように調和性を保ってきたと言われています。

オキシトシンは「愛情ホルモン」「絆ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質で、女性に特に強く作用するとされています。
出産や子育てを通じてこのホルモンが分泌されることで、周囲と協力しながら社会的関係を深める能力が強化されたという研究もあります。

(Carter, 1998)

だから、現代では一般的に女性は人間関係に敏感で、調和を重視する傾向が強いんですね。

目に見えないところでいじめの傾向が現れたり、NOが言えない人に女性が多いのは、ここからきていたんですね。

社会的排除の恐怖
人間の脳は社会的な排除を「物理的な痛み」と同じように認識します。
この現象は、MRI研究で「前帯状皮質(ACC)」という脳領域の活性化によって証明されています。
このため、いじめや排除の恐怖が、社会的調和を保つ行動を促進すると考えられています。

(Eisenberger et al., 2003)

この話から、人間が人との繋がりを欲してしまうのだという説もあり、繋がりがないと排除されてしまう不安に襲われてしまう本能が備わっている事も示唆されるわけです。

だから、他者から「あなたは素敵だね、素晴らしいね、有難う」と、認めてもらう事を求めるんです。

こういった背景があるから、承認欲求というものが存在するようになり、それは人間の本能に昔から刻まれている事だったんです。
なので、SNS中毒・・・つまり、他者への依存を求めてしまうことは普通なんですね。

これも、人間として普通なんです。

ですが実際、今では文化が進んでいます。
だからこそ「あの人はこう、あの人たちはそう、自分はこう」という個性を持ち、貫くことが可能になっており、それが許される時代になっているんですね。

そうなれば「あの人は合わない」というのも普通に起こりえると思いませんか?

なら、あなたもそれでいいじゃないですか。

プロによるSNSの仕掛け エビデンスレベル2

SNSには強力な仕掛けが施されています。

イイネやコメントの機能がある事で、即時的な報酬が得られ、脳内の報酬系が刺激されます。

依存度があるのはこのせいです。

特にストレスや不安を抱える人は、SNSでその場しのぎであるという自覚も薄いまま、安心感や満足感を得ようとしやすいんです。

そしてのめりこんだ結果、リアルな人間関係が希薄になると、さらにSNSに依存するという負のスパイラルに陥るというとんでもない仕組みなんですね。

SNSの「いいね」やコメントは、脳内でドーパミン(報酬系の神経伝達物質)を分泌させることがわかっています。
これは、ギャンブルや快楽行動のメカニズムと似ています。

SNS通知が来るたびに人は小さな成功体験を感じ、それが繰り返されることで依存傾向が強まることが確認されています。

これにより、SNSをチェックする行為が強化され現実の対人関係や課題に取り組む時間が減少しやすくなります。

マギル大学(2016)

なので何度もお伝えしますが、あなたに問題があるのではなく、人間の仕組みに従順に反応しているだけで、その反応をプロフェッショナル達がビジネスにして作ってしまったんです。

もちろん、開発者の方々に悪意があったわけではないはずで、手軽に誰かと繋がる事で安心感を得ようという価値の提供を元に開発されたはずです。

それが裏目に出てしまっている面もあるため、専門家の方々がSNS依存を警告する声もあり、これだけのデータや研究結果があるんです。

フェイスブック開発関係者やグーグル関係者も、SNSの使用の仕方についての注意を呼び掛けていた話もあるほどですよ。

まとめ

いかがでしたか?

あなたが抱えている現象、悩み、よく聞く話、これらは人間の仕組みとして起こりえる事で、プロたちの仕掛けによってハマっているだけだという事でした。

今回挙げたあなたの悩みに理解を示さない人たちは、知らないだけです。

決してあなたがだらしないわけではありません。

あなたがそれらに夢中になってしまう理由は、承認欲求が影響しており、他人軸であなたの価値を決めてしまっているからです。

あなたの価値はあなたが決めるべきです。
自己肯定感は、自分で自分を肯定する事で高める事が正当です。
他者からの声を重視しなくていいんです。

それでは、今回はこれで終わりです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

参考文献

「社会的つながりと幸福: 社会心理学的視点からの考察」

「マズローの欲求段階説がわかる本」

「脳が壊れる前に知っておきたいこと: 脳科学が教える現代人のSNS依存症」

「自己肯定感を高める科学:あなたの自信を回復させるために」

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