このブログは3日に1記事投稿でお届けします。
※著者は資格者ではありませんので、お読みいただいて効果を保証するものではございません。
こんにちは、矢沙玖です。
あなたは自分の生活スタイルが好きですか?
誰でも「自分の生活のここの部分は好きだし快適だけど、ここは嫌だ」と感じる部分がありますよね。
それを人に話したり「普段どんな生活してるの?」と聞かれることになったケースもあると思います。
その結果「こうした方がいい」「こう生きるべきだ」とアドバイスや提案を受けた経験はありませんか?
「変えたいとは思ってるけどそれはちょっと・・」と思ったりしませんか?
変えたくない部分に改善案が出されると億劫に思いませんか?筆者は「うわ、うぜぇ、ほっとけよ・・」ってなります。
たとえ善意からの提案だとしても、時にそれがあなたの生活スタイルにまで干渉してくると、プレッシャーを感じたり、鬱陶しさに繋がることもあるでしょう。
かといって「聞かなければならない」という義務感に駆られる必要は全くありません。
「そんな我儘でいいの?仕事に関わる事でも?」
いいんです。
「人に聞いたくせに、治したいくせに、受け入れられない我儘な自分が嫌いです」
それ我儘なわけではありません。
あなたにとって過干渉だと感じたのなら自然な反応です。
あなたの人生はその人の物じゃないので、我儘でもいいじゃないですか。
ぜひ、今回の知識も持ち帰ってください。
なお、私の記事も過干渉と感じ「え、うぜぇ・・」と感じるのなら、それもあなたの心が健やかであるために重要な心からのサインなので、無理に読み進める必要はありませんよ。
なぜ提案が鬱陶しく感じるのか?
まず、他人の提案が鬱陶しく感じる理由は、そもそも生活スタイルが個人的なものであるからです。
つまり、あなたのものなんですよ、あなたの生活スタイルって。
生活リズムや価値観というものは、長年かけて形作られたものであり、それを変えるように言われると、時には自分自身が否定されたかのように感じることがあるから尚の事、煩わしかったりします。
俗にいう「うざい」ってやつですね。
当然ですが、人にはそれぞれ異なる優先順位や価値観があり、他人の意見が必ずしも自分に当てはまるとは限らないです。
例えば、早寝早起きひとつとっても、夜型の生活が自分にとって効率的であれば、その提案はストレスでしかないでしょう。
外から判断された提案はあくまでも提案でいい
他人の意見を聞くことは時に大切ですが、すべてを受け入れる必要は一切ありません。
自分に合うかどうかを見極める力が重要です。
もらった情報を自分で一度整理して、合う物があれば取り入れて改善するだけでOKです。
そうすれば賢い人だと思わせる事もできます。
そもそも相手はあなたの改善のために提案してるはずなので、あなたが改善されればOKであり改善されないのなら提案を聞く必要はないんです。
にも拘わらず相手が不機嫌に思ったり不快感を抱いたりし、他者に愚痴るのなら、助言というおせっかいを超えて押し付けです。そんなのなおさら無視です。
ただ、善意のみで言ってくれている場合は、一時的に従って感想を相手に伝えたうえで自分のスタイルに戻してみると、お互いを守れるかもしれませんね。
さて、ここまでの根拠をお伝えします。
自己決定理論
また、外からの指示や圧力に対して人間は本能的に抵抗を感じることが多いこともわかっています。
この科学的根拠はこのようにも発展します。
心理的リアクタンス
強制されると逆に反発したくなる傾向があり、無理に他人の提案に従うことで自分の意志や選択が抑え込まれると感じ、ストレスを引き起こすこと。
「宿題しなさい!」→はい、やりたくなくなったー
「来るのが遅いからね、20分前に来た方がいいよ」→ぜったいやだ
「そろそろ提出できるでしょ?もう完成してない?」→出せるけど出す気なくなった
こんなのが当てはまりますね。
心理学観点で示されている以上、大人であろうが子供であろうが抱く事に年齢は関係ありません。
上手に聞き流すコツ
さて、ではそんな提案を上手に流せるようになりたくないですか?
テクニックを紹介し、提案しますよ。
え?
「心理的リアクタンスに沿って、提案って言われたから記事を閉じまーす!」
そうきましたか・・・ですがとりあえず紹介しますからね!
これが、あなたを身軽にする考え方になるかもしれませんので、お届けしますよ。
自分の価値観を確認する
「はいはい、価値観なんてよく聞く単語ですね、そんなのわかれば苦労しませんよ」
こう思うのもわかります。世に溢れまくっている言葉ですし、使いやすい言葉にさえなっています。
価値観という単語を使ってごまかすという風潮もありますから煙たく思うのもわかります。
我儘さを示してるだけのくせに耳障りよく言ってるだけという意見があるのは承知ですが、それは個人の価値観という単語の使い方の問題です。
価値観というものは、他人に押し付けな意見を言うためだとか、他者を無視するために使われるものでもありません。
考え方と価値観は似ていますが違います。
価値観は、何か一つの物事に対し価値が観えるか観えないか。漢字の意味通りこれだけです。
この価値の観え方には当然、主観が混ざっています。だからこそ他人に押し付けられたり押し付けるものでもないんです。
では、価値観を確認するとはなんなのか。
たとえば時間ギリギリがいいのか、余裕をもつべきなのか。
時間ギリギリであることで、どのような生活に繋がっているのか。問題はないのか。価値を感じているのか。
それを他者に、理解されるかはさておきしっかり説明ができるのか。
これをかためるだけで価値観を一つ発見したことになります。
これこそが価値観を明確にした上での考え方になります。
このうえで他人の提案が合わないと感じたら、無理に聞く必要はありません。
ただし、時間ギリギリな事に明確な価値を感じない上に説明もできなければ、他者からの提案をただ鬱陶しがるのは我儘だと認識されるでしょう。ぎりぎりで良いならそれまで好き放題したい感情は誰でもありますからね。
このように、価値観というのは、行動や判断を決める指針になるため、この価値観を幾つも発見しておくことが上手に受け流すために重要になってきます。
ひとつひとつ当たり前にやっている行動や考え方を見返してみてください。
明確な理由や考え方があってそのようにしているのなら、そこには価値観が潜んでいる可能性が高いです。それを見つけてみるんです。
提案を一部だけ頂戴する
すべてのアドバイスが有益とは限りません。
が、全て無駄とも限りません。
なので、自分の状況やスタイルに合った事だけを取り入れ、それ以外は無理に従わないようにします。
他人の指図は5つまで聞く。他者から受け取る提案は40%まで。とあらかじめルールを決めておくのもいいかもしれませんね。今日から取り組めると思いますよ。
軽く受け流すスキルを磨く(例えば、さしすせそ)
前提として大切な意識があり、それは
相手に悪気がないということです。
それでも、無理に生活スタイルを変えようとする提案にはストレスを感じることがあるので、それを上手に折り合いをつけるんです。
たとえば、こんなのはどうでしょう。※過剰にやると「うぜえええ!」ってなるので注意ですよ
さ:参考にします!
し:親切にありがとうございます!
す:すぐは無理ですがやってみます!
せ:先輩or先生、ありがとうございます!これはちょっと無理やりかも。
そ:それもいいですね!
「受け取りのさしすせそ」と私が勝手に作りました。
ただ聞き流すためにこの「さしすせそ」を使うのではなく「有難いけど自分に合わないから申し訳ないけど・・」という気持ちで感謝+さしすせそを使えば、受け流す罪悪感も軽減されます。
ポイントは、提案事態を有難いという気持ちと、自分を尊重したいという正直な気持ちを50%ずつ持って100%伝えるという事です。
あなたの人生を生きるのは他人ではありません、あなたです。
あなたが生きやすい方法を取らなければ、あなたが人生の主人公である意味がありません。
この言葉に対しても「参考にします!」
と、返答してくださっていいんですよ。
認知的不協和の観点による注意点
さて、ここまであなたの我を通す権利を述べてきましたが、一つ注意点があります。
認知的不協和という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
認知的不協和とは
他人の行動や言動が自分の価値観や期待に合わないときに生じる不快感のこと。
例えば、他人が「こういわれたらこう返すべき」「人のアドバイスを求めるべき」「このように頑張るべき」という個人的な基準をもっており、あなたがそれにそぐわないと不快感を覚えるという事です。
それを無意識に持っていて、結果がズレると違和感や嫌悪感を抱きます。
という心理が誰にでも備わっていますので、例えば相手があなたに「やってくれるはずだ」「やってもらわないと困る」「この人ならYESというだろう」と、勝手に期待をしていた場合は、あなたが提案通りに動かないと、面倒なトラブルに発展します。
つまり、相手はあなたの事を知らないので、その知識の量と、相手の価値観に基づいて勝手な期待をされます。
ここを事前に抑えておくことが面倒なトラブルの可能性をかなり減らす方法です。
こんな方法があります。
あなたから開示しておく
これにつきます。
例えば早寝早起きについても、あらかじめこのように周知させておくんです。
「夜返ってくるのがX時なので、そこからこれしてああしてこうすると、寝るのがだいたいX時ぐらいなんですよ」
「それで、自分はX時間は寝ないとぼーっとして運転にも勉強にも支障がでますから、これ以上の早起きができないんですよねぇ・・・」
と伝えておいたり
「前はこの内容で働いていて、こういう面での能力はお恥ずかしながら全く育ってません」
「なので、急に頑張る事ができないですが、ゆっくりならやれますので、見守ってくだされば能力を出せるように努める事ができます。改善できなければ相談させてもらいます。」
と開示しておくんです。
要は
自分が無理せず成長するには、期待されるような成果やスタイルになるには、このような手順じゃないと自分には合わないため、逆にエラーが起きてしまいます。
ということを周知させておくんです。
そうすれば少なくとも、勝手な期待を抱かれづらくすませることができ、あなたもあなたのやりやすい方法で成長をする事ができるはずです。
認知的不協和の観点からすると、相手もあなたも損をしない方法です。
まとめ
いかがでしたか?
相手があなたに提案をしてくる事は、支配欲とはまた別の観点から生じていることがわかりました。
そして、それを鵜呑みにする必要がない事と、不快感を抱くことが自然であることを解説しました。
我儘でもありませんし、我儘で構いません。
もう一度お伝えします。
あなたの人生はあなたの物であり、誰かの物ではありません。
だからこそ、あなたが快適に生きられるスタイルがなんなのか、どういう考えがあるからそれが快適なのか?をしっかり把握しておくことが、あなたの生きやすさに繋がります。
生きづらさを改善するお手伝いになっていれば幸いです。
それでは、今回はここまでになります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回取りあげた科学的根拠
認知的不協和
【Festinger, L. (1957). A Theory of Cognitive Dissonance. Stanford University Press】
自己決定理論
Ryan, R. M., & Deci, E. L. (2000). Self-determination theory and the facilitation of intrinsic motivation, social development, and well-being. American Psychologist, 55(1), 68-78.
心理的リアクタンス
Brehm, J. W. (1966). A Theory of Psychological Reactance. Academic Press.