搾取される人間関係に注意!「良い人だと思っていたのに」が危険な理由~その違和感は正しいかも~

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この数字はAI(ChatGPT)による情報源の分析結果と著者の評価を基に設定しています。元となる参考文献は記事内に掲載しています。(ショートブログ除く)

自分が我慢して、人の嫌な部分を見ないように付き合って疲れていませんか?
優しいあなただからこそ、相手を共感し、悪く見ないように努力し続けているでしょう。

もしくはあなたが「良い人だと思っていたんだけどなぁ」と失望されることを恐れていないでしょうか。

思い当たる事があれば思い出してみてください。

自分を押し殺すことを前提にした人選びを続けると、気付かずにあなたの我慢を搾取され続けます。

さて、対人関係で苦しむ「自分の気持ちを押しころしがちな方」「自己主張が苦手な方」
今回の記事が響いた場合、関わり方を見直すサインかもしれません。

良い人ってどんな人なんだい エビデンスレベル3

まず、今回挙げる「良い人」の定義を決めておきます。

良い人とは

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「自分にとっての都合の良い人」「自分の思い通りになる人」

多くの人が「良い人」「自分の思い通りになる聞き分けの良い人」「自分が大事にされる前提で自分から見て合う人」良い人と思いがちです。

「人間性を踏まえて素敵な人」

一般的な感性用いて多くの人が見ても人間性を評価できる人を指します。このとき、共感できるかは含めません。

考えも行動も素敵であなたが共感できないとしても、他者からは共感を得ている可能性があるからです。

よくある「良い人だと思っていたのに」の誤解

まず、誤解しがちな考え方を取り上げます。

先に述べた「自分にとっての都合の良い人」「自分の思い通りになる人」が自分にとって都合が悪くなった途端に「良い人だと思ってたんだけどな」と言う人がいます。

これは本当によくありますが、ただの我儘です。

「相手を信用していた」という聞こえのいい言葉を引き出し、あたかも自分が被害者のように言っているにすぎません。

こんな主張が通るなら、を叱る都合の悪い人は全て良い人ではない事になります。

人は、自分にとって都合の悪い出来事が起きたとき「自己愛的被害者意識」によって、自分を正当化しつつ相手を加害者に仕立て上げる傾向があります。
特に「帰属バイアス」により、自分の失敗や不満は外部(相手や環境)のせいにしやすくなるため、「相手を信用していたのに裏切られた」といった被害者的なストーリーを作り上げるのです。

(Gabay et al., 2020)
(Heider, 1958)

自分大好き!な人には本当によくあてはまる内容だと思います。
ですがこれ、きちんと科学的に証明されているため、ある意味仕方のない事だったんですね。これ、私も図星です。

知見を増やしたりして物事に対する視野が広くなると、正しく理解できるため、改善可能だと考えています。

あるいは、心がかなり傷ついており、これ以上傷をつけられたくない場合に、防衛本能として起こる事もあるでしょう。

自己愛的被害者意識

自分の過ちや責任を認めず、常に自分を「被害者」の立場に置く心理傾向。
研究では、この傾向が強い人は人間関係でトラブルを起こしやすいことが示されている。

Gabay et al. (2020)

帰属バイアス

「帰属理論」によると、人は自分の成功は「自分の努力や能力」のおかげと考え、失敗や不満は「他人や環境のせい」にしがち。
そのため、対人関係の悪化を自分の責任とは考えず、相手を「悪者」にしやすい。

フリッツ・ハイダー(1958)

あなたがもし当てはまっても耳の痛い気持ちを覚える必要はありません。
今回のテーマである「良い人だと思ってたのになぁ」と勝手な押し付けをし、あなたのせいにしてくる人の心理を記すために引用しています。

もしそれでも「図星だ・・」と辛くても知識が増えれば化ける事が可能です。私もあるので大丈夫です

こんな人は縁を切る

あなたが素でいるために我を出した途端「良い人だと思ってたんだけどな」と、見放された経験があるのなら、縁を切って正解です。もちろん法やモラルに基づいた範囲ですよ。

裏を返すと「自分にとって都合の悪い部分は見たくない」と、人に押し付けているようなものです。

良い人を語る以前に、その人が良い人ではありません理想を押し付ける対人はもはや悪人です。

良い人だと思ってたけど、自分が我儘? エビデンスレベル4

さて、先ほどの話を読むと、他者への不信感に対し自信がなくなるかもしれません。

もちろんですが、自分にとって都合が悪いから印象が変わったのだとすれば我儘の可能性があります。

しかし、このような場合は違ってきます。判断の参考にしてください

客観的に見ても評価しがたい言動があった

極端な例を挙げます。

Q.人助けが得意で今日も人助けをしてきたような人が、隣でたばこのポイ捨てをした

この場合に「良い人だと思っていたのに」と抱いたら・・

A.ごく自然な不満と苛立ちです。

ポイ捨てを見かけて「見栄えが悪い」と感じただけであれば、あなたにとっての都合になります。

この例、実際には

  • 「掃除をする人への配慮がない」
  • 「法で禁止されている行為」
  • 「自分が捨てる事ができればそれでいい」
  • 「隣を歩く自分への配慮がない」

と、多くの要素が絡んできます。

このように、客観的に見ても良しとしない言動を見て「良い人だと思っていたのに」これは正しいです。

モラルに欠けた行為があった

電車での座り方を挙げてみましょう。

Q.人と近いことが嫌いで、席に荷物を置いて塞ぐ行為を見かけた

法で禁止こそされていませんがこんなことが挙げられます。

  • 周りへの配慮がない
  • 自分が嫌だからやる
  • 電車の座席はそのような目的で作られていない
  • 自分だけが嫌なわけではないかもしれない

挙げだせばきりがありませんが、まとめると「自分が良ければそれでいい」になります。人と近いことが嫌いだから」と言い出せば私もですし、多くの人が思うでしょう。

ここに「良い人だと思っていたのに」は正しい感覚です。

よくいる人

モラルを語るのに行動が伴っていない人を「自分はいいけど他人はダメ」といいます。

そんな人であれば「良い人だと思っていたのに」これも正しい感想です。

これらは「あなたにとって都合の悪い人」ではなく、その人が自分の都合しか考えてない人となるわけですね。

共感力がある第三者に話してみた

「良い人だと思っていたのに」と感じた相手がいるとして、その相手を知っている第三者に話してみてください。

この時話す相手というのは「その相手を知っているし共感力がある人です。

渋滞の道で【コンビニから出たがっている車両を無視して入れてあげなかった】

という事例を取り上げてみましょう。コンビニに何の用事だったかは不明とします。


「けちだなぁ」「器狭いなぁ」と思う人もいるでしょう。

それを「良い人だと思ってたのに」と語った場合、第三者がどう返してくるかがポイントです。

  • 彼、渋滞の時間にコンビニに行ける人は後続車のために入れないらしいよ。
  • その入れてもらえなかった人、入れてもらっても他人は入れてあげない人だよ。
  • 彼、それまでに何人も入れてあげたみたいだよ。

このような返事が来て「でも、だって」と展開しそうなら、他者からは考慮される考え方がある事から「自分にとっては不快なだけ」の可能性があります。


しかし、このように返されたら話は変わってきます。

  • 彼、自分は入れてもらうけど他人は絶対割り込ませないんだってさ。
  • 彼、抜かされて信号に引っかかるのが嫌なんだってさ。
  • 彼、相手の見た目で入れてあげるか決めるんだってさ。

この場合は全て自分の都合で動いており、他者への配慮を欠いたり差別をしている事になるので「良い人だと思っていたのに」と感じたら正しいです。

「いやいや、運転中の事はあくまで善意でしょ?そんな道交法ないけど?」

この行動に潜む思考運転以外でも十分に出てくる可能性があります。

「運転での行動を派生させるな!」という主張は無理があります。

日本の場合

他者へ配慮するかを自分好みで決めたり、周りの我慢を無視して自分優先な行動をする習慣はあらゆる場面で出ます時にはそれがみっともなく映る事もあります。

あなたがそんな人の横を歩いていた場合、同類として見られる事もあり長期的に見て良い傾向ではありません。悲しいですし時には理不尽ですよね。

我をあまり出さず、周りの考えに合わせる考え日本人に特に根強く時にデメリットになる事は証明されていますが、ここは日本です。日本にいますよね?

他者との絡み合いがある以上、自分が一方的に不利益を被ったり権利の侵害あるのでなければ「郷に入っては郷に従え」です。

個を想い合う文化が続いたうえで出来た風習を、自分勝手のみで破る行為は「良い人だと思っていたのに」と思うのも無理はありません。

まとめ

既に不信感を抱いている対人関係が今回に当てはまっていたら、関係性を見直した方がいいかもしれません。

自分の都合中心で生きている人と長期間過ごすと、いずれその都合に合わせてあなたは搾取されます。

あなたという個を都合よく扱う代わりに何かを与えてくれる上下関係になっていないでしょうか。

相手の生き方や考え方が「自己」にどれだけ向いているのか。
どれだけ「気配り」に向いているのか。

そこにズレがあれば「良い人だと思っていたのに」と見切りをつけて距離を取っても大丈夫です。

今苦しんでいる方は、冷静な視点を手に入れるのもおすすめです。

相手への無自覚な違和感や、言語化できない不信感対人疲れに繋がっているケースは多く、相手を責めずに自責思考で苦しみ自己否定に陥る人も少なくありません。

言語化できない事を揚げ足取られて、あなたの感情を押しつぶされたなら最悪です。そういう人間、います。

次回は「人間性が素敵な人はこんな言動をとります」というテーマで記事をお届けします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考文献

『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健

『「いい人」をやめると楽になる』石原加受子

『人を動かす』D・カーネギー

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