「自分は人より頑張れないし、気にしてしまう。比較癖が辛い」個人差がある事を認めてないのが原因かも。優劣もありません。

この記事は約5分で読めます。
この記事のエビデンスレベルはです
この数字はAI(ChatGPT)による情報源の分析結果と著者の評価を基に設定しています。元となる参考文献は記事内に掲載しています。(ショートブログ除く)
「なんで他の人は1か月で慣れて頑張れてるのに私は半年経っても未だに・・・」
「えっ?なんであの人あんなに仕事したのに疲れてないの?自分なんて10分やるだけですごく疲れるのに・・」
「自分って体力も忍耐もない。もう何もできない気がする。詰んだ」

結論から言うと、個人によって一つの「頑張る」に対してエネルギーの消費量が異なるのは事実です。
あなたの性格により、他の人にとっては平気な事でも、あなたにとってはエネルギーが必要な事だって普通にある。というのは当たり前です「やらなきゃいけないんだから耐えろ、我慢しろ、甘えるな」は暴論です。とはいえ、頑張り切れなくてしんどいなら環境を変えたら?退職したら?という事にはなります。こっちは少し寂しい気もしますね。

例えばこうして私のブログを読むことが何の苦も無くできていたり、検索してたどり着くことができましたよね?
しかし、そのような行動がめちゃくちゃ億劫で、あなたがこの記事を読むよりもはるかにエネルギーを使わないとブログを読めない人もたくさんいます。

要するに得手不得手の話です。

性格とエネルギー消費の関係 エビデンスレベル2

性格の違いによってエネルギーの消費量に影響を与えるという考え方は、心理学や神経科学で広く研究されています。


例えば

認知負荷と「エゴの消耗」理論

意志力自己制御有限であり、使うほど疲弊することが分かっています。
このリソースの量や回復速度には個人差があります。

他人は平気でこなせる単調な作業でも、あなたにとっては自己制御を大きく消耗する場合があります。
一方で、内発的動機がある場合には、同じタスクでもエネルギー消耗は少なくなります。

Baumeister, R. F., Vohs, K. D., & Tice, D. M. (2007).
“The Strength Model of Self-Control”.
Current Directions in Psychological Science.
矢沙玖
矢沙玖

例えば、畑を触るのが好きな人とそうでもない人では、畑作業をするのに使うエネルギーに差があるという事です。
そして、逆に嫌いな作業だとした場合「これやらないと生活がヤバい」等で自己制御をするので、そこにエネルギーが消費されます。

畑作業において内発的動機(自分の内側から起こるやる気)を用いて例えると、畑作業をする事で「珍しい虫を見ると心が満たされるからやる!」「外の空気が美味しいからやる!」という理由でやる気が起きるのは内発的動機になり、これは畑作業そのものに限らず起こるモチベーションです。
逆に「生活がやばいからやらなきゃ」「「働け、手伝え」って言われたからやってます」「お金もらいたい!」外発的動機付けです。

外からくる理由によって動くのか、内側から沸く理由によって動くのかの違いです。少し判別が難しいかもしれませんが、自分で完結できるかどうかです。


ドーパミンの分泌量が少ない人は、モチベーションを保つのに苦労することがあります。
これにより、タスクをこなすために必要なエネルギー消費が増加します。

Davidson, R. J., & Irwin, W. (1999).
“The Functional Neuroanatomy of Emotion and Affective Style”.
Trends in Cognitive Sciences.
矢沙玖
矢沙玖

簡単に言えば、楽しいと感じるかどうか。燃えるかどうか。やり切った時にちゃんと達成感があるかどうかです。
その感覚が無かったら「嫌だけど学校行かなきゃ。テスト勉強しなきゃ」みたいに自己制御にエネルギーを多く使います。

ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量は個人差が大きいです。
コルチゾールが過剰に分泌されると、同じ作業でも疲労感が増し「頑張る」ことへの負担が大きくなります。
一方で、適度なストレス(ユーストレス)はパフォーマンスを向上させます。

Selye, H. (1974). Stress without Distress. J. B. Lippincott.

①コルチゾールは基本的に1日を通して変動していて、朝に高く、夜に低くなるリズム(サーカディアンリズム)があります。
ただし、ストレスを感じたときに追加で分泌されるのが特徴です。

②ストレス刺激に対するコルチゾール反応には個人差があり、環境や遺伝、性格によって異なります。
ストレステスト(TSST)では、同じストレスを受けてもコルチゾールの分泌量に大きな個人差があることが確認されました。

①Weitzman et al. (1971)
②Kirschbaum & Hellhammer (1994)
矢沙玖
矢沙玖

ストレスが特定の状況で急激に上がる人もいます。
この「特定の状況」というのが仕事の時間とした場合、仕事になるとコルチゾールが急激に上がるため、その人は今の仕事を好きじゃないという事がわかり、仕事になるとコルチゾールが急激に分泌されるから人より疲れる。という事がわかります。

そして、その仕事が平気か平気ではないか、好きか嫌いか、その仕事に対しどれだけストレスを受けるのかは人によって違うという事です。

このように、ストレスの分泌にムラがなく一定であれば、頑張る事に対しエネルギーが適正に使われるため、一日を安定しておくれるわけです。


まとめ

一つの物事に対する成果頑張り方について「他人と比べるのではなく、自分のエネルギー消費量を理解すること」が重要だと言われて理解できる状態になったでしょうか。

あなたにとってエネルギーを使うことが、他人にとっても同じとは限りません。

自己観察をすれば、どの行動がやたら疲れるのか、逆にどの行動ならエネルギーを抑えて快適に動けるのかわかってきます。

それに応じた環境を少しずつ選んで身を置くようにできれば、健康的な生活へとつながります。

これは、自己理解価値観を明確にさせる事も関わってきますよ。

人より頑張れない部分をしっかり認めて適切な相談ができればどう変わると思いますか?
ここまで記事を読めるのも、一部の人にはめちゃくちゃ苦難なんですよ。
矢沙玖
矢沙玖

私がこうして記事を書くのは比較的容易ですしエネルギーをそこまで使いませんが、逆に裁縫など手先の器用さが求められることは苦手すぎて時にイライラもしますし、エネルギーをめちゃくちゃ使います。

個性の差が見えてきたでしょうか?それは許されていいものなんです。

今回はここまでになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考文献

『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル

『モチベーション3.0』ダニエル・ピンク

『ストレスマネジメント入門』中島 義明

『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』イルセ・サン

タイトルとURLをコピーしました